🐻こぐまさん
【こぐま商会の経理日誌】
こぐまさん、エアコンも“建物”じゃないの!?〜建物付属設備とは〜
真夏の昼下がり、こぐま商会では店内がムワッと暑くなっていました。
お客さんもミーヤも、ちょっと汗をぬぐいながら「涼しいお店がいいなあ」とつぶやきます。
そこで、こぐまさんは思い切って業務用エアコンを新しく導入しました。
天井にはピカピカのエアコンが取り付けられ、店内は一気に快適な空間に。
🐻こぐまさん:「このエアコン、けっこう高かったけど…“建物”として処理していいのかな?」
🐧ペンリー:「うーん、それは“建物付属設備”だね。“建物”とは別に扱う資産なんだよ」
🐱ミーヤ:「“建物”って言っても、いろいろあるのね〜!」
会計の世界では、“どこに属するか”の違いが、その後の処理に大きく影響します。
今回は「建物付属設備」という勘定科目を、一緒に学んでいきましょう。
【こぐまTips:建物付属設備ってなに?】
「建物付属設備」とは、建物に備え付けて使用する空調・照明・配管などの設備類を指します。見た目は建物の一部のようでも、簿記のルールでは建物とは別の資産科目で管理されるのが特徴です。
主なポイント:
- 建物に“くっついている”けど“独立して機能”する設備
- 取得金額が10万円以上、かつ使用期間が1年以上の場合に資産計上
- 建物とは「耐用年数」が異なるため、別々に管理する必要あり
- 使用に伴って価値が減るため、減価償却の対象
よくある例:
- 業務用エアコン
- 給排水設備
- 防犯・監視カメラ
- 屋内外の照明設備
- エレベーター、シャッターなど
「建物付属設備=店舗・事務所の快適さや安全性を支える裏方たち」と言えるかもしれません。
【仕訳クイズ①】こぐま商会、新しいエアコンを購入!
真夏の暑さ対策として、こぐま商会にピカピカの業務用エアコンが入りました。
取り付け工事も終わり、店内はひんやり快適。支払いは現金で行いました。
Q. このエアコン(300,000円)の購入を帳簿につけるとき、仕訳はどうなるでしょう?
(借)建物付属設備 300,000 /(貸)現金 300,000
ポイント:
- 「建物」ではなく**“建物付属設備”で資産計上**する
- 勘定科目の違いは減価償却期間や処理方法に影響
【仕訳クイズ②】エアコンの減価償却費を計上!
1年が経ち、こぐま商会のエアコンも毎日フル稼働。
涼しい空間でお客さんは快適ですが、帳簿の上では少しずつ価値が減っていきます。
決算日には、その分を減価償却費として費用計上します。
Q. 建物付属設備(エアコン)の減価償却費15,000円を計上する仕訳は?
(借)減価償却費 15,000 /(貸)建物付属設備減価償却累計額 15,000
ポイント:
- 「建物付属設備」は長期使用で価値が減少
- 毎期“減価償却”で費用化し、資産価値を帳簿に反映
【エピローグ】
🐻こぐまさん:「ペンリー、エアコンってやっぱり“建物”じゃなかったんだね」
🐧ペンリー:「そうです。“建物付属設備”ですから、分類を間違えると減価償却や帳簿がズレます」
🐱ミーヤ:「へぇ〜!資産って、ただのモノじゃなくて働く仲間みたいだね」
🐻こぐまさん:「なるほど…これからもよろしくね、エアコンくん!」
次回は「車両運搬具」や「工具器具備品」など、その他の固定資産を学びます。こぐま商会の経理はどんどんパワーアップ中!
🐻
こぐまさん
こぐま商会のまじめでやさしい店主。経理はまだ勉強中。
本記事の内容は独自に調査した情報に基づいて作成していますが、情報が古い場合や誤りがある場合もあります。最新情報は各公式サイトをご確認ください。