🐻こぐまさん
【こぐま商会の経理日誌】
こぐまさん、なんで売上じゃないの!?〜雑収入ってどんな収益?〜
ある日、こぐま商会の店先にお客さんがやってきました。
目にとまったのは…商品じゃなくて、奥に置いてあった古い棚。
お客さん:「この棚、ちょうど探してたんです!譲っていただけませんか?」
🐻こぐまさん:「えっ、この棚を!? …もちろん構いませんけど、これって“売上”で処理していいのかな?」
🐱ミーヤ:「うんうん、“売ったら売上”でしょ? 違うの?」
🐧ペンリー:「実は違うんです。これは“雑収入”ですね」
🐻こぐまさん:「雑収入!? なんだか聞き慣れないなあ」
🐱ミーヤ:「え〜!? 売れたのに“売上”じゃないの??」
ペンリーは首を振ります。
簿記では“何を売ったか”が科目を決めるルールなのです。
【こぐまTips:雑収入とは?】
🐧ペンリー:「雑収入はね、本業以外のおまけ的なお金を記録する勘定科目なんです」
🐻こぐまさん:「おまけ的なお金?」
🐱ミーヤ:「たとえばどんなの?」
よくある「雑収入」の例:
- 不用品の売却(※商品じゃないモノ)
- 仕入値引き・返品割引
- 火災保険金の受取
- コピー代・自販機の売上
- 振込手数料の受取 など
🐧ペンリー:「本業の商品やサービスを売ったのが“売上”。
それ以外でポンっと入ってきた臨時のお金は“雑収入”です」
🐻こぐまさん:「なるほど、名前のとおり“雑”にまとめるんだね」
【仕訳クイズ①】棚を5,000円で売却し、現金で受け取った
Q. 商品ではない棚を現金5,000円で売却した。仕訳は?
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
---|---|---|---|
現金 | 5,000 | 雑収入 | 5,000 |
🐱ミーヤ:「やっぱり現金が増えるから“現金”が借方!」
🐻こぐまさん:「で、貸方は“雑収入”…売上じゃないんだね」
🐧ペンリー:「そう、“何を売ったか”で分けるのがポイントです」
【仕訳クイズ②】仕入先から1,000円の値引きを受けた
Q. 商品の仕入について、仕入先から1,000円の値引きを受け、現金で返金された。仕訳は?
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
---|---|---|---|
現金 | 1,000 | 雑収入 | 1,000 |
🐻こぐまさん:「あれ? 値引きなのに“仕入”じゃなくて雑収入なの?」
🐧ペンリー:「そう。仕訳の形にすると“収益”にあたるから、雑収入で処理します」
🐱ミーヤ:「へえ〜、保険金とか手数料の受取と同じ仲間なんだ!」
【エピローグ】
🐻こぐまさん:「今日はすごく勉強になったなあ。いつもと違うお金は、ちゃんと違う科目にするんだね」
🐱ミーヤ:「売れたからって全部“売上”じゃないんだ。覚えとこっと!」
🐧ペンリー:「簿記は“分類のルール”を守ることが大事です。
そうすれば帳簿は、正確なビジネスの地図になりますよ」
まとめ:
雑収入は「売れたから売上でいいや」と思いがちな落とし穴。
でも、何のお金かを見極めて正しく分類するほど、帳簿はビジネスの正確な地図になる。
もう迷わない!
🐻
こぐまさん
こぐま商会のまじめでやさしい店主。経理はまだ勉強中。
本記事の内容は独自に調査した情報に基づいて作成していますが、情報が古い場合や誤りがある場合もあります。最新情報は各公式サイトをご確認ください。