🐻こぐまさん
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【簿記童話】アリとキリギリスの利益剰余金〜備えと浪費の簿記的ちがい〜

豆知識:簿記童話シリーズ

2025年5月20日 に公開

【簿記童話】


アリとキリギリスの利益剰余金〜備えと浪費の簿記的ちがい〜

夏の間、せっせと働くアリ。
バイオリン片手に踊るキリギリス。
でもこの2匹、実は帳簿のつけ方がまったく違ったのです。


【第一章:夏の収益】


アリは毎日食糧を集めては保管。
1日500円分の労働収益×90日で、45,000円。

(借)棚卸資産 45,000 /(貸)売上 45,000

→ 食料を販売ではなく在庫として記録。帳簿上は“資産化”される。


キリギリスは公演で日当2,000円もらっていたが、すべて使い切っていた。

(借)飲食費 2,000 /(貸)売上 2,000

→ 収入=即費用化。利益はゼロ。蓄積なし。


【第二章:秋の帳簿残高】


項目アリキリギリス
売上45,000円60,000円
費用5,000円(道具代)60,000円(生活費)
利益40,000円0円
利益剰余金40,000円0円

→ アリは利益を剰余金として蓄積中。キリギリスは「キャッシュアウト即ゼロ」の体質。


【第三章:冬の到来】


アリは在庫から食料を取り出しながら過ごす。

(借)福利厚生費 30,000 /(貸)棚卸資産 30,000

→ 自社消費は資産の取り崩し&費用計上で処理。

キリギリスは収入ゼロ。寒さで震える。過去の浪費は資産にも残っていない。


【エピローグ】


🐱
ミーヤ:「アリって、ちゃんと利益剰余金残してたんだね〜!」
ペンリー:「“稼いだ利益を蓄積できるか”が、将来を決めるんです」
こぐまさん:「ぼくも“剰余金”を増やす帳簿、つけられるようになりたいな…」

稼ぐことと、残すことは別物。
アリとキリギリスの違いは、**利益剰余金という名の“備え”**にあったのです。

🐻
こぐまさん

こぐま商会のまじめでやさしい店主。経理はまだ勉強中。

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