
受験年度に注意:このページの紙の手形・小切手を使う例題は、2026年度までの出題区分表に沿った演習です。2027年度からの範囲は確定版の変更点で確認してください。
模試第25回の第1問は、何が起きた取引かを確認してから、増減する科目と金額を決めると整理できます。この記事では全15問について、問題文、正解仕訳、借方・貸方の理由を順に確認します。今回は税抜処理・給料の控除・社会保険料・配当が復習の中心です。
こぐま商会の経理日誌:第25回を振り返る
こぐま商会の閉店後。こぐまさんは第25回の解答を机に広げ、正解した問題にも、科目を選んだ理由を一言ずつ添えることにしました。
こぐまさん:「払った金額や受け取った金額を、そのまま費用や収益にすると合わない問題があるね。」
ペンリー:「給料なら、控除前の総額と従業員へ渡す額を分けてみよう。預かった分まで会社の費用から外すわけではないよ。」
こぐまさん:「税金も、会社自身の負担と、従業員の分を預かる場合があるんだね。」
ペンリー:「誰の税金かと、今回は納付・決算・預かりのどの場面かを順に確かめよう。」
仕訳を決める三つの確認
こぐまさん:「似た名前の科目で迷ったら、何から見ればいいかな?」
ペンリー:「何の代金か、もう記帳しているか、実際に何を受け渡したかを確かめよう。」
| 確認すること | 問題文で探す条件 | 仕訳へのつながり |
|---|---|---|
| 取引の内容 | 商品・自社用備品・借入れ・出資など | 売上、備品、借入金、資本金を区別する |
| 記録した時点 | 未記帳・処理済み・回収・精算など | 新規の費用計上か、既存の科目の取崩しかを決める |
| 今回の受渡し | 現金・普通預金・当座預金・後払いなど | 実際に動いた資産や残った債権・債務を記録する |
入金と売上、支払いと費用は、いつも同時に起きるとは限りません。 まず自分で問題を読み、答えを考えてから仕訳表を確認してみてください。
問1 税抜方式での商品仕入れ
問題:商品100,000円(税別価格)を仕入れ、消費税10,000円とともに現金で支払った。消費税率は10%とし、税抜方式で処理する。
こぐまさん:「100,000円の商品を買ったのに、現金は110,000円減るの?」
ペンリー:「今回は税別の商品代金に消費税10,000円を加えて払うよ。支払総額と、仕入にする金額を分けよう。」
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 仕入 | 100,000 | 現金 | 110,000 |
| 仮払消費税 | 10,000 |
今回は、商品と消費税を分ける税抜方式で仕入れを記録します。商品原価は仕入ですが、支払う消費税は売上時に受け取る消費税と納税時に精算するため、仮払消費税として別に残します。
計算の順序
商品本体と消費税を足し、現金支払額を求めます。 100,000円 + 10,000円 = 110,000円
借方の理由
商品本体100,000円は、今回購入した商品の原価として仕入の借方に記録します。 消費税10,000円は税抜方式では原価に含めず、納税時に精算する支払税額として仮払消費税の借方に分けます。
貸方の理由
仕入先には、商品本体と消費税を合わせて支払っています。科目を分けても実際の支払額は税込みなので、合計110,000円を現金の貸方で減らします。
間違えやすいポイント
仮払消費税は仕入時に支払う側、仮受消費税は販売時に受け取る側です。消費税額は自分で算定し直さず、問題文の金額を使います。
こぐまさん:「消費税まで仕入の原価に入れないのは、税抜方式だからなんだね。」
ペンリー:「この問題では仕入100,000円と仮払消費税10,000円を別々に借方へ記録するよ。貸方は合計の現金110,000円だね。」
問2 法人税等の中間納付
問題:中間申告により法人税等35,000円を現金で納付した。
こぐまさん:「法人税を納付したから、そのまま法人税等の費用にすればいいのかな?」
ペンリー:「今回は『中間申告』による納付だよ。年間の税額と精算するまで、仮払法人税等にしておくんだ。」
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 仮払法人税等 | 35,000 | 現金 | 35,000 |
今回は、年間の法人税等を確定する前の中間納付です。決算で年間税額と精算する先払い分なので、仮払法人税等を使います。固定資産税などを費用にする租税公課や、年間の税負担を記録する法人税等とは役割が違います。
借方の理由
今回は年間税額が確定する前に、税金を先に納めています。決算で年間税額から差し引く納付済みの額として、仮払法人税等の借方に残します。
貸方の理由
中間納付には現金を使っています。あとで年間税額と精算することとは別に、いま実際に納めた現金を貸方で減らします。
こぐまさん:「お金は払っているけれど、ここでは確定した年間の費用とは分けるんだね。」
ペンリー:「決算では確定した税額と、この中間納付額を比べよう。今回の仕訳では納付した現金を減らすよ。」
問3 未収家賃の見越し
問題:決算にあたり、当期に発生した家賃収入8,000円が未収であることが判明した。
こぐまさん:「家賃がまだ入っていないのに、収益を増やすの?」
ペンリー:「当期に発生した家賃収入だからだよ。収益になる時期と、お金を受け取る時期を分けて考えよう。」
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 未収家賃 | 8,000 | 受取家賃 | 8,000 |
今回は、当期に建物を貸した分の家賃が未入金です。サービスをすでに提供した期間に対応する未収額で、この問題では未収家賃を使います。商品販売の売掛金や、備品売却の代金に使う未収入金とは取引の種類が違います。
借方の理由
当期分の家賃をまだ受け取っていないため、借主からあとで受け取る権利が残っています。その未回収の家賃を未収家賃の借方に記録します。
貸方の理由
建物を当期に貸しているので、対応する家賃は当期の収入です。入金を待たず、当期分を受取家賃の貸方に記録します。
間違えやすいポイント
家賃を受け取る権利と当期の収益を記録する仕訳です。まだ入金されていないので、現金や預金は増やしません。
こぐまさん:「受け取れないままの代金は、売掛金として残すのかな?」
ペンリー:「今回は商品の掛代金ではなく、当期分の家賃が未収なんだ。指定された未収家賃という科目を使おう。」
問4 手形を振り出す借入れ
問題:銀行から約束手形を振り出して200,000円を借り入れ、普通預金口座に入金された。
こぐまさん:「約束手形を振り出したなら、支払手形を使うのでは?」
ペンリー:「今回の手形は商品代金の支払いではなく、お金を借りるために振り出した物だよ。」
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 普通預金 | 200,000 | 手形借入金 | 200,000 |
今回は、銀行からお金を借り、その返済のために約束手形を振り出しています。同じ手形でも、商品代金を支払うための支払手形とは違い、借りた資金を返すための手形なので手形借入金を使います。
借方の理由
銀行から借りた資金が、会社の普通預金に振り込まれています。実際に使えるお金が口座に増えたことを、普通預金の借方に記録します。
貸方の理由
借入れのために約束手形を振り出したので、手形の満期に借入金を返す義務が生じます。商品代金の支払いとは区別し、手形借入金の貸方に記録します。
こぐまさん:「手形を使ったかどうかだけでなく、取引の原因を見るんだね。」
ペンリー:「その借入れを手形借入金に記録するよ。入金された普通預金と、返す義務の両方を増やそう。」
問5 小切手による買掛金の決済
問題:買掛金70,000円を小切手で支払った。なお、銀行とは当座借越契約を結んでいる。
こぐまさん:「当座借越契約があると書いてあるから、支払いは当座借越になるのかな?」
ペンリー:「契約があるというだけでは、預金を超えて借り越したとは決まらないよ。今回は買掛金を小切手で決済した取引なんだ。」
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 買掛金 | 70,000 | 当座預金 | 70,000 |
今回は、以前の商品仕入れで生じた買掛金70,000円を、小切手を振り出して支払っています。
借方の理由
以前に仕入れた商品の掛代金を、今回決済しています。仕入先へ支払う義務がなくなった分を、買掛金の借方に記録して減らします。
貸方の理由
自社の小切手は当座預金から支払ってもらうためのものです。この問題では期中の小切手支払いを当座預金で処理し、振出額を貸方に記録します。
間違えやすいポイント
当座借越契約があるというだけで、支払額を当座借越にするわけではありません。今回は買掛金を当座預金で決済する仕訳です。
こぐまさん:「契約の説明だけで、借越額を作ってしまわないようにするんだね。」
ペンリー:「まず小切手を振り出した支払いとして、当座預金を減らそう。買掛金は支払いが済んだ分だけ取り崩すよ。」
問6 内容不明の普通預金入金
問題:内容不明の入金12,000円が普通預金口座にあった。
こぐまさん:「入金は分かるけれど、理由が不明なときは何の科目にすればいいの?」
ペンリー:「増えた普通預金は記録できるよ。入金の理由が分からない分は、いったん仮受金にしておこう。」
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 普通預金 | 12,000 | 仮受金 | 12,000 |
今回は、普通預金への入金は確認できても、その理由が分かりません。商品代金の先受けと分かっていれば前受金ですが、今回は内容が未確定なので仮受金です。判明するまでの仮の記録として扱います。
借方の理由
理由は分からなくても、普通預金に入金された事実は確認できています。増えた口座残高を先に、普通預金の借方に記録します。
貸方の理由
何の入金か分からないので、会社の売上などと決めることはできません。内容が判明したら正しい科目へ移せるよう、仮受金の貸方で一時的に受けておきます。
こぐまさん:「内容が分からないからといって、売上にしてはいけないんだね。」
ペンリー:「商品代金か、返済なのか、別の入金なのかがまだ分からないからね。理由が判明してから、仮受金を正しい科目に振り替えるよ。」
問7 受取地代の翌期分の繰延べ
問題:決算にあたり、受取済み地代のうち翌期分18,000円を繰り延べた。
こぐまさん:「地代はもう受け取ったのに、決算で収益を減らすの?」
ペンリー:「受け取った分に翌期の地代が含まれているからだよ。当期の収益に残すのは、当期に対応する分だけなんだ。」
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 受取地代 | 18,000 | 前受地代 | 18,000 |
今回は、すでに収入として記録した地代のうち、来期に土地を貸す分を取り分けます。まだ当期の収益にはできず、来期の利用に対する先受け分なので前受地代です。お金をまだ受け取っていない未収の状態とは逆です。
借方の理由
すでに受取地代にした金額に、来期に土地を貸す分まで含まれています。来期分を当期の収入から外すため、受取地代を借方で取り消します。
貸方の理由
来期分のお金を先に受け取っているため、会社には来期も土地を貸す義務が残ります。その先受け分を前受地代の貸方に移し、来期まで残します。
間違えやすいポイント
受け取ったお金を返す取引ではありません。現金は動かさず、当期の収益から翌期の先受け分へ移します。
こぐまさん:「先に受け取った商品代金の前受金と、同じ科目にするのかな?」
ペンリー:「ここでは期間に応じて生じる地代の翌期分なので、前受地代に振り替えよう。今回は返金ではないから現金は動かさないよ。」
問8 給料から預り金を控除
問題:従業員の給料150,000円から預り金9,000円を差し引き、残額を現金で支払った。
こぐまさん:「従業員に実際に渡すのは141,000円だから、給料もその額にするの?」
ペンリー:「会社が負担する給料は、控除する前の150,000円だよ。差し引く9,000円は、別に預かったお金として記録しよう。」
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 給料 | 150,000 | 預り金 | 9,000 |
| 現金 | 141,000 |
今回は、給料の一部を従業員へ渡さず、会社が一時的に預かっています。預り金は会社のもうけではなく、あとで精算する必要があるお金です。そのため、給料の費用を減らさず、預かった額を負債として残します。
計算の順序
給料総額から預かる額を引き、現金支払額を求めます。 150,000円 − 9,000円 = 141,000円
借方の理由
従業員が働いたことへの給料は150,000円です。一部を会社で預かっても給料そのものが減るわけではないので、控除前の全額を給料の借方に記録します。
貸方の理由
差し引いた9,000円は会社があとで精算する必要があるため、預り金の貸方に残します。 従業員に実際に手渡したのは残りの141,000円なので、その額を現金の貸方で減らします。
こぐまさん:「手取りをそのまま費用にすると、給料が9,000円少なくなるんだね。」
ペンリー:「現金で渡す141,000円と預り金9,000円を分ければ、控除前の給料総額と一致するよ。」
問9 従業員負担分を控除した給料
問題:従業員の給料160,000円から従業員負担分の預り金12,000円を差し引き、残額を現金で支払った。
こぐまさん:「従業員負担分を引くなら、会社の給料の費用も減らしていいのかな?」
ペンリー:「従業員が負担する分を、会社が本人に代わって預かっているんだ。給料の費用は控除前の160,000円のままだよ。」
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 給料 | 160,000 | 従業員預り金 | 12,000 |
| 現金 | 148,000 |
今回は、従業員が負担する分を給料から差し引き、会社が預かっています。会社が負担する費用ではなく、あとで精算するお金なので従業員預り金です。給料の総額と、本人に手渡す額を区別します。
計算の順序
給料総額から従業員負担分を引き、現金支払額を求めます。 160,000円 − 12,000円 = 148,000円
借方の理由
会社が従業員の働きに対して負担する給料は160,000円です。従業員負担分を預かっても、この費用は変わらないので全額を借方に記録します。
貸方の理由
従業員の分を会社がいったん預かったため、あとで精算する額を従業員預り金の貸方に記録します。 手元から出るのは差引後の現金だけなので、148,000円を現金の貸方で減らします。
こぐまさん:「12,000円は会社が得をした金額ではなく、後で納めるお金なんだね。」
ペンリー:「だから従業員預り金として残そう。実際に現金で渡すのは、差引き148,000円だよ。」
問10 所得税を控除した給料
問題:従業員の給料155,000円から所得税預り金8,500円を差し引き、残額を現金で支払った。
こぐまさん:「給料から所得税を引いたら、会社の租税公課にするの?」
ペンリー:「これは従業員本人の所得税を給料から預かる取引だよ。会社自身の税金の費用とは分けよう。」
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 給料 | 155,000 | 所得税預り金 | 8,500 |
| 現金 | 146,500 |
今回は、従業員の所得税を給料から差し引いて預かっています。会社自身の税金ではなく、従業員に代わって納めるお金なので、租税公課ではなく所得税預り金という負債にします。
計算の順序
給料総額から所得税を引き、現金支払額を求めます。 155,000円 − 8,500円 = 146,500円
借方の理由
所得税を差し引く前の155,000円が、従業員の働きに対する給料です。税金は従業員のお金から預かるため、会社の給料費用は全額を借方に記録します。
貸方の理由
所得税8,500円は、会社が従業員に代わってあとで納めるお金なので、所得税預り金の貸方に残します。 従業員に渡した残りの146,500円は、現金の貸方で減らします。
こぐまさん:「所得税預り金にした8,500円は、後で納付するまで残るんだね。」
ペンリー:「給料は総額155,000円を記録し、所得税預り金と現金146,500円に分けて処理しよう。」
問11 住民税を控除した給料
問題:従業員の給料158,000円から住民税預り金7,200円を差し引き、残額を現金で支払った。
こぐまさん:「住民税を引いた分も、会社が払う税金として費用にするのかな?」
ペンリー:「今回控除するのは従業員の住民税だよ。会社は納付するまで、そのお金を預かっているんだ。」
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 給料 | 158,000 | 住民税預り金 | 7,200 |
| 現金 | 150,800 |
今回は、従業員の住民税を給料から差し引いて預かっています。会社の税金の費用ではなく、本人に代わって納めるお金なので住民税預り金です。所得税預り金とは、預かった税金の種類で分けます。
計算の順序
給料総額から住民税を引き、現金支払額を求めます。 158,000円 − 7,200円 = 150,800円
借方の理由
従業員の働きに対する給料は、住民税を差し引く前の額です。会社が税金を預かっても給料の費用は減らないため、158,000円全額を借方に記録します。
貸方の理由
住民税7,200円は、従業員に代わってあとで納める必要があるため、住民税預り金の貸方に残します。 実際に手渡す現金は差引後の150,800円なので、その金額を現金の貸方で減らします。
こぐまさん:「給料158,000円のうち、現金で渡す分と預かる分を分けるんだね。」
ペンリー:「現金150,800円と住民税預り金7,200円を合計すると、控除前の給料になるよ。」
問12 会社と従業員の社会保険料の納付
問題:社会保険料の会社負担分14,000円と従業員負担分14,000円を現金で納付した。
こぐまさん:「社会保険料を28,000円払うなら、全部を法定福利費にするの?」
ペンリー:「会社が負担する14,000円と、従業員から預かっていた14,000円を分けよう。」
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 法定福利費 | 14,000 | 現金 | 28,000 |
| 社会保険料預り金 | 14,000 |
今回は、社会保険料の会社負担分と従業員負担分を一緒に納めています。法定福利費は会社自身が負担する保険料の費用です。一方、従業員負担分は給料から預かったお金の精算なので、社会保険料預り金を取り消します。
計算の順序
会社負担分と従業員負担分を足し、納付総額を求めます。 14,000円 + 14,000円 = 28,000円
借方の理由
会社自身が負担する社会保険料は、従業員を雇うことに伴う費用なので法定福利費の借方に記録します。 従業員負担分は今回の納付で預かる必要がなくなったので、預かっていた社会保険料預り金を取り消します。その義務の減少を借方に記録します。
貸方の理由
会社負担分だけでなく、従業員から預かっていた分もまとめて納めています。現金は納付総額28,000円だけ出ていくため、全額を貸方で減らします。
間違えやすいポイント
同じ納付先に払うお金でも、誰が負担する分かで科目が変わります。納付総額をすべて法定福利費にしないようにします。
こぐまさん:「従業員の分は、会社の費用を新たに記録するわけではないんだね。」
ペンリー:「そこは社会保険料預り金を取り崩すよ。会社負担分だけを法定福利費にし、現金は納付総額28,000円を減らそう。」
問13 税抜方式での商品販売
問題:商品200,000円(税別価格)を販売し、消費税20,000円とともに現金で受け取った。消費税率は10%とし、税抜方式で処理する。
こぐまさん:「220,000円受け取ったなら、売上も220,000円でいいのかな?」
ペンリー:「今回は税抜方式なので、商品の代金200,000円と受け取った消費税20,000円を分けるよ。」
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 現金 | 220,000 | 売上 | 200,000 |
| 仮受消費税 | 20,000 |
今回は、商品代金と消費税を現金で受け取り、税抜方式で記録します。商品の販売額は売上ですが、消費税は納税時に仕入分などと精算する額なので、会社の売上に含めず仮受消費税として分けます。
計算の順序
商品本体と消費税を足し、現金受取額を求めます。 200,000円 + 20,000円 = 220,000円
借方の理由
お客さんからは商品代金と消費税の両方を受け取っています。手元に入ったお金は税込みの220,000円なので、その総額を現金の借方に記録します。
貸方の理由
商品の販売額200,000円を、売上の貸方に記録します。 税抜方式では、受け取った消費税20,000円は売上と分け、納税時に精算する額として仮受消費税の貸方に記録します。
間違えやすいポイント
仮受消費税は販売時に受け取る側、仮払消費税は仕入時に支払う側です。税額は問題文に示された金額を使います。
こぐまさん:「受け取った消費税も、会社の売上になるわけではないんだね。」
ペンリー:「売上と仮受消費税を別々に貸方へ記録しよう。借方の現金は、実際に受け取った合計220,000円だよ。」
問14 配当と利益準備金の決議
問題:株主総会で配当金40,000円の支払いと利益準備金10,000円の積み立てを決議した。
こぐまさん:「配当を決議したから、現金を40,000円減らしていいのかな?」
ペンリー:「今回は支払いを決めた段階で、まだ現金を渡していないよ。支払う義務を未払配当金に記録するんだ。」
こぐまさん:「利益準備金10,000円は、別の口座へお金を移すの?」
ペンリー:「預金の移動ではなく、繰越利益剰余金の一部を利益準備金へ振り替えるんだ。配当と合わせ、繰越利益剰余金は50,000円減るよ。」
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 繰越利益剰余金 | 50,000 | 未払配当金 | 40,000 |
| 利益準備金 | 10,000 |
今回は、会社に残していた利益を、配当と利益準備金に振り向ける決議です。未払配当金は株主へ支払う義務、利益準備金は利益の一部を社内に留保する区分です。事業の費用や、別口座への預金ではありません。
計算の順序
配当額と積立額を足し、繰越利益剰余金を取り崩す額を求めます。 40,000円 + 10,000円 = 50,000円
借方の理由
会社に残していた利益のうち50,000円を、配当と積立てに回すことが決まりました。使い道が決まった分を、繰越利益剰余金の借方で減らします。
貸方の理由
配当は支払い前でも株主への支払義務が決まったため、未払配当金の貸方に記録します。 積立額は、会社に残す利益の区分を利益準備金へ移すため、利益準備金の貸方に記録します。
間違えやすいポイント
決議した段階では現金を減らしません。利益準備金への振替も、会社の中で利益の区分を変える処理です。
こぐまさん:「決議の仕訳だから、現金ではなく利益の振分けと支払義務を記録するんだね。」
問15 普通預金利息の入金
問題:普通預金の利息1,200円が入金された。
こぐまさん:「普通預金に入金されたから、相手は売上になるのかな?」
ペンリー:「今回の入金は商品代金ではなく、銀行に預けたお金の利息だよ。」
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 普通預金 | 1,200 | 受取利息 | 1,200 |
今回は、普通預金に利息1,200円が入金されています。預けていたお金に対する収入です。
借方の理由
銀行からの利息が普通預金口座に加算されています。元の預金残高より増えた分を、普通預金の借方に記録します。
貸方の理由
銀行にお金を預けていたことにより得た利息です。商品販売の売上とは分け、利息による収入を受取利息の貸方に記録します。
間違えやすいポイント
商品を売った収入ではないため売上にはしません。会社が借入れの利息を払う場合の支払利息とも、立場が逆です。
こぐまさん:「同じ普通預金の増加でも、何のお金が入ったかで収益の科目が違うんだね。」
ペンリー:「利息の収益は受取利息にしよう。問題文の1,200円を、普通預金と受取利息に記録するよ。」
もう一度、自分で仕訳してみよう
こぐまさん:「今度は表を見ずに、給料から預り金を控除を説明してみるよ。」
ペンリー:「科目と金額を決めたら、借方・貸方にした理由も一言添えてみよう。」
確認問題:従業員の給料150,000円から預り金9,000円を差し引き、残額を現金で支払った。
紙に仕訳を書いてから、次の答えと照合してください。
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 給料 | 150,000 | 預り金 | 9,000 |
| 現金 | 141,000 |
今回は、給料の一部を従業員へ渡さず、会社が一時的に預かっています。預り金は会社のもうけではなく、あとで精算する必要があるお金です。そのため、給料の費用を減らさず、預かった額を負債として残します。 問8の詳しい理由へ戻る。
エピローグ:理由を言えた問題から、次へ
こぐまさん:「給料の手取りと、会社が記録する給料の費用が違う理由を説明できたよ。」
ペンリー:「控除したお金は、会社が値引きしてもらったのではなく、従業員に代わって預かる分なんだね。」
こぐまさん:「配当も、決議しただけなのか、実際に払ったのかを確かめるよ。」
ペンリー:「お金がまだ動いていなくても、支払う義務が決まった場面は記録が必要になるね。」
第25回の復習メモ
こぐまさん:「次に解くときは、この三つを確かめるよ。」
- 給料総額・控除した預り金・手取りの支払額を分ける。
- 税抜方式では商品代金と消費税を区別し、現金は税込みの総額を記録する。
- 中間納付、決算整理、配当の決議を、実際の資金移動だけで判断しない。

こぐま商会のまじめでやさしい店主。経理はまだ勉強中。
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【簿記3級】模試第7回・第1問の解説|全15問の仕訳と考え方
【簿記3級】模試第7回・第1問の解説|全15問の仕訳と考え方について、簿記3級模試第7回の第1問全15問を解説。掛け取引・出資・借入れ・前払いを中心に、問題文どおりの金額で正解仕訳を示し、借方・貸方にその科目を使う理由と間違えやすい条件を確認します。 簿記3級の試験対策として、出題されやすい論点や仕訳の考え方、解き方。




