🐻こぐまさん
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【簿記3級】こぐまさん、手形がデジタルに!?〜電子記録債権ってどんな資産?〜

資産:電子記録債権

2025年5月1日 に公開

【こぐま商会の経理日誌】


こぐまさん、手形がデジタルに!? 〜電子記録債権ってどんな資産?〜

ある朝、PenguinTech合同会社のペンリー・スクリプトが、打ち合わせにやってきました。
窓から涼しい風が入るこぐま商会のカウンターで、請求書を手に話が始まります。

🐧
ペンリー:「この間の発注分、代金は“でんさい”でお支払いしますね」
🐻
こぐまさん:「でんさい……?もしかして、伝票サイズのサイコロ?」
🐧
ペンリー:「いやいや、全然違います。“電子記録債権”の略です。紙の手形みたいなものですが、全部ネットで処理するんですよ」
🐻
こぐまさん:「へえ〜!紙がなくても“お金をもらえる権利”がちゃんと記録されてるなんて、不思議だなあ」
🐱
ミーヤ:「えっ!じゃあ、こぐま商会にもデジタルなお金がやってくるってこと?」
🐧
ペンリー:「その通り。期日が来ればちゃんと入金されますから安心してください」

【こぐまTips:電子記録債権とは?】


「電子記録債権(でんさい)」は、紙の手形のように将来お金を受け取る権利を、電子的な仕組みで管理するものです。

特徴:

  • 約束手形と似た性質(将来の入金を約束)
  • ただし、電子データとして管理されるため、紙の受渡しが不要
  • 登録・譲渡・消滅もすべて電子記録機関を通じて処理
  • 簿記上は「電子記録債権」という資産で処理する

手形と同じく、「支払期日まで現金化できない」が、より安全で効率的な現代的な仕組みです。

【電子記録債権の流れ:図解】


こぐま商会がPenguinTech合同会社へパソコンを販売し、“でんさい”で代金を受け取るまでの流れ

電子記録債権の流れ

1.商品販売(こぐま商会 → PenguinTechへパソコン10台/50万円)
2.電子記録債権の発生記録(でんさいネットに登録)
3.期日到来(PenguinTechからこぐま商会へ自動入金)

【仕訳クイズ①】電子記録債権で売上を受け取った


PenguinTech合同会社の発注分が完了し、こぐま商会は代金を受け取る日になりました。
ペンリーは約束通り、紙の手形ではなく“でんさい”で支払ってくれます。

🐧
ペンリー:「こちらが代金です。“電子記録債権”でお支払いしました」
🐻
こぐまさん:「おお、本当に紙がない…!でも帳簿にはどう書くんだろう?」

Q. 商品50,000円を販売し、代金を電子記録債権で受け取りました。仕訳は?

(借)電子記録債権 50,000 /(貸)売上 50,000
🐧
ペンリー:「現金を受け取っていないので、“電子記録債権”という資産で記録します」
こぐまさん:「デジタルだけど、しっかり資産なんだね!」

【仕訳クイズ②】期日に電子記録債権を現金で回収した


数週間後、こぐま商会の口座に入金通知が届きました。
ペンリーから受け取った“電子記録債権”の期日が来たのです。

🐻
こぐまさん:「おっ、銀行から入金メールだ!“でんさい”の期日が来たんだね」
🐱
ミーヤ:「ほんとだ!ちゃんと普通預金に入ってる!」
🐧
ペンリー:「電子記録債権という資産が、普通預金という資産に形を変えただけですよ」

Q. 期日が来たので、電子記録債権50,000円が普通預金に入金されました。仕訳は?

(借)普通預金 50,000 /(貸)電子記録債権 50,000

※「電子記録債権」という資産が、「普通預金」という別の資産に形を変えた処理です。

🐻
こぐまさん:「なるほど!同じ資産だけど、中身が変わったってことか」

【エピローグ】


🐻
こぐまさん:「“でんさい”って便利だね。紙の手形より手間がかからないし」
🐧
ペンリー:「はい、それに印紙税もかかりませんし、記録ミスも減ります」
🐱
ミーヤ:「へぇ〜!じゃあ、わたしのカフェポイントも“電子記録債権”にできる?」
🐻
こぐまさん:「それは…ただのポイントだよ、ミーヤ」
🐧
ペンリー:「でもミーヤさん、発想は面白いですね」
🐻
こぐまさん

こぐま商会のまじめでやさしい店主。経理はまだ勉強中。

本記事の内容は独自に調査した情報に基づいて作成していますが、情報が古い場合や誤りがある場合もあります。最新情報は各公式サイトをご確認ください。