日商簿記2級 · 商業簿記 · 1 / 7
商品売買・売上原価
このページの目標:売上と商品の原価を分け、期末商品の金額から売上原価を求められる。
2026年度向け(2027年3月まで) · 2027年度の変更点
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まずは身近な場面から
こぐま商会で、50,000円で仕入れた商品が80,000円で売れました。売れた金額と、売れた商品にかかった金額を分けてみましょう。

こぐまさん80,000円売れたら、80,000円もうかったの?

ペンリー商品を用意した50,000円もかかっているね。まずはその分を引いて、商品の売買でもうかった額を見よう。
この場面で使う言葉
- 売上原価(うりあげげんか)
- 売れた商品を仕入れるためにかかった金額。売れ残った商品の分は含めない。
- 売上総利益
- 売上から売上原価を引いた利益。家賃や給料などを引く前の額。
- 棚卸高(たなおろしだか)
- 在庫として残っている商品の金額。ここでは販売価格ではなく、仕入れたときの原価で考える。
具体例で数字を追いかける
こぐま商会は商品を80,000円で掛け売りしました。原価は50,000円。売上原価対立法で記録します。
なぜ、この計算になるの?
- 80,000円はお客さんへの販売価格、50,000円は売れた商品の仕入原価。二つは役割が違います。
- 販売価格から原価を引くので、80,000−50,000=30,000円が売上総利益です。売上原価対立法では、売上と原価をそれぞれ記録します。
| 確認するもの | 金額 | 記録する時点 |
|---|---|---|
| 売上 | 80,000円 | 商品を引き渡したとき |
| 売上原価 | 50,000円 | 売上と同時 |
| 売上総利益 | 30,000円 | 売上−売上原価 |
売上原価対立法では、売掛金80,000円と売上80,000円を記録し、商品50,000円を売上原価へ振り替えます。同じ掛け売りを三分法で記録する場合、販売時の仕訳は借方・売掛金80,000円、貸方・売上80,000円だけです。販売のつど原価を振り替えず、決算で売上原価を計算します。
| 借方科目 | 金額(円) | 貸方科目 | 金額(円) |
|---|---|---|---|
| 売掛金 | 80,000 | 売上 | 80,000 |
| 売上原価 | 50,000 | 商品 | 50,000 |
解き方と処理のルールを整理しよう
数量が減った損と、残った商品の値下がりを分ける。
商品を売ったとき、販売代金と商品の原価は別の金額です。三分法では仕入・売上・繰越商品を使い、決算で売上原価を計算します。売上原価対立法では、売上の仕訳と同時に商品の原価を商品勘定から売上原価へ振り替えます。
売上原価は、期首商品棚卸高+当期純仕入高−期末商品棚卸高です。棚卸減耗損や商品評価損がある場合は、正常・異常の区分や表示の指示を読み、決算整理後の金額へ反映します。
2問で確かめよう
解説の考え方を使って、金額や数量を求めましょう。単位を付けず、整数で入力します。
条件が変わったら、どう考える?
こぐま商会の棚卸しで、台帳より商品が少ないことに気付きました。残った商品も値下がりしています。

こぐまさんの疑問見つからない商品と、値下がりした商品は、同じ損なの?

ペンリーと整理数量の減少と単価の下落を分けよう。まず実際に残る数量を確かめ、その商品だけを評価し直すんだ。
- 1帳簿数量×原価を確認
- 2不足数量×原価で減耗
- 3実際数量×単価下落で評価損
- 4残る商品の金額と表示を確認
同じ棚卸しでも、減る理由は二つ
売上原価対立法で、帳簿数量100個、実際数量96個、原価500円、正味売却価額450円とします。減耗は(100−96)×500=2,000円。評価損は残る96個に対する96×(500−450)=4,800円です。
帳簿金額50,000円から合計6,800円を減らし、期末商品は43,200円になります。評価損を100個分で計算すると、なくなった4個を二度減らすことになります。ここでは正常な減耗・評価損を別科目で記録し、売上原価への振替は後で行う条件です。
| 段階 | 計算 | 商品残高 |
|---|---|---|
| 整理前 | 100×500 | 50,000 |
| 数量不足を反映 | 50,000−2,000 | 48,000 |
| 残る96個を評価 | 48,000−4,800 | 43,200 |
記帳法と表示方法を分けて読む
三分法では、まず期首商品・仕入・期末商品を使って売上原価を整理します。商品勘定を直接減らす上の仕訳を、そのまま三分法の決算へ写すことはできません。
さらに損失を売上原価へ含めるか、別の区分へ表示するかは問題の指示で決まります。計算の根拠と、使う科目・表示先を分けてチェックしましょう。
考え方を自分の答案にする
条件を変えて、棚卸しを仕訳する
売上原価対立法。帳簿50個、実際48個、原価800円、正味売却価額750円。正常な減耗・評価損を別科目で記録し、売上原価へ振り替える前です。消費税は考慮しません。
数値は単位を付けず、0以上の整数で入力します。不要な仕訳欄は空欄にしてください。
回答は学習履歴には保存されません。未解答でも採点できます。
対象範囲の確認:日本商工会議所・2026年度適用の出題区分表。2026年10月31日確認。例題・練習問題は簿記ラボ作成の独自教材です。例題は基本処理を確かめるために条件を絞ったもので、試験の全論点を網羅するものではありません。