
【簿記3級】クレジット売上の支払手数料はいつ計上する?販売時の仕訳を解説
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こぐま商会の閉店後、カード売上の控えを見てみる
閉店後のこぐま商会。レジの横には、現金売上の集計表とカード決済の控えが並んでいます。
クレジット売上で「支払手数料を販売時に計上する」と書かれていたら、商品を売った日の仕訳に、カード会社の手数料まで含めて処理するという意味です。売上はお客さんが支払った総額で記録し、手数料は支払手数料、手数料を差し引いた受取予定額はクレジット売掛金にします。
こぐまさん:「売上は450,000円だけど、カード会社の手数料が12,000円引かれるんだね。」
ミーヤ:「じゃあ売上は438,000円にしちゃうの?」
アカリ姐さん:「そこやね、売上はお客さんが買った金額で見るんやで。」
こぐまさん:「手数料は売上を減らすんじゃなくて、費用として分けるんだね。」
ここで大事なのは、売上と手数料を混ぜないことです。クレジット決済では、入金額だけを見ると売上が少なく見えますが、簿記では取引の中身を分けて記録します。
【こぐまTips:販売時に計上するとは?】
「販売時に計上する」とは、入金された日ではなく、商品を売った日に仕訳へ入れるという意味です。
クレジットカード決済では、売った日と入金日がずれることがあります。さらに、カード会社や信販会社の手数料が差し引かれることもあります。
| 見るもの | 仕訳で使う勘定科目 | 考え方 |
|---|---|---|
| お客さんが支払った販売額 | 売上 | 収益は総額で記録する |
| カード会社から後日受け取る額 | クレジット売掛金 | 手数料控除後の受取予定額 |
| カード会社に差し引かれる額 | 支払手数料 | 販売のためにかかった費用 |
ミーヤ:「入金額だけ見ると、売上が少なく見えちゃうね。」
アカリ姐さん:「そういうことやね。商売の成績と、手数料の負担は分けて見よか。」
売上を手数料控除後の金額にしてしまうと、実際にいくら売れたのかが見えにくくなります。だから、売上は総額、手数料は費用、受取予定額は資産に分けます。
クレジット売上で支払手数料を販売時に計上する仕訳
次の取引で考えます。
商品450,000円を販売し、以前に受け取っていた内金50,000円を充当した。残額はクレジットカード決済で、カード会社への手数料12,000円は販売時に計上する。
こぐまさん:「先に受け取った50,000円は前受金を減らすんだね。」
アカリ姐さん:「その読み方で合ってるで。残り400,000円がカード決済やね。」
この取引は、次の順で分けると崩れません。
- 売上総額: 450,000円
- すでに受け取っていた内金: 50,000円
- クレジット決済分: 450,000円 - 50,000円 = 400,000円
- 支払手数料: 12,000円
- クレジット売掛金: 400,000円 - 12,000円 = 388,000円
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 前受金 | 50,000 | 売上 | 450,000 |
| クレジット売掛金 | 388,000 | ||
| 支払手数料 | 12,000 |
ミーヤ:「売上450,000円はそのまま残して、手数料だけ別にしたら見やすい!」
こぐまさん:「クレジット売掛金は、あとで入ってくる予定の388,000円なんだね。」
借方合計は50,000円 + 388,000円 + 12,000円 = 450,000円。貸方の売上450,000円と一致します。
入金時に手数料を計上する場合との違い
問題文に「販売時に計上する」とある場合は、売った日の仕訳で支払手数料を出します。一方で、手数料について何も指示がなく、入金時に差し引かれる設定なら、販売時はいったんクレジット売掛金を総額で記録し、入金時に手数料を処理する形もあります。
| 指示 | 販売日の処理 | 手数料を出すタイミング |
|---|---|---|
| 販売時に計上する | クレジット売掛金を手数料控除後で記録 | 販売日 |
| 入金時に差し引かれる | クレジット売掛金を総額で記録することがある | 入金日 |
ミーヤ:「問題文の一言で、仕訳のタイミングが変わるんだ。」
アカリ姐さん:「ここは問題文の指示を読むところやね。『販売時』とあれば、その日に分けるで。」
簿記3級の問題では、指示文がかなり大事です。「販売時に計上する」「販売時に差し引く」と書いてあれば、売上日の仕訳で支払手数料を借方に入れます。
もうひとつの例題:内金がない場合
今度は、前受金がないシンプルな例で確認します。
商品80,000円をクレジットカードで販売した。カード会社への支払手数料2,400円は販売時に計上する。
こぐまさん:「今回は内金がないから、カード決済分は80,000円全部だね。」
アカリ姐さん:「そうやね。そこから手数料を引いた額が、あとで受け取る金額やで。」
計算は次の通りです。
- 売上総額: 80,000円
- 支払手数料: 2,400円
- クレジット売掛金: 80,000円 - 2,400円 = 77,600円
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| クレジット売掛金 | 77,600 | 売上 | 80,000 |
| 支払手数料 | 2,400 |
ミーヤ:「前受金がないと、もっとスッと見えるね!」
この形は、模擬試験の第1問でもよく使いやすい形です。まず売上総額を貸方に置き、借方で「受け取る予定額」と「手数料」に分けると整理しやすくなります。
仕訳クイズ
ミーヤ:「じゃあ、今度は自分で分けてみたい!」
こぐまさん:「売上総額、手数料、受取予定額の順で見ればいけそうだね。」
Q. 商品120,000円をクレジットカードで販売した。カード会社への手数料は3,600円で、販売時に計上する。
答えは次の通りです。
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| クレジット売掛金 | 116,400 | 売上 | 120,000 |
| 支払手数料 | 3,600 |
クレジット売掛金は、120,000円 - 3,600円 = 116,400円です。売上は120,000円のままにして、手数料3,600円を支払手数料に分けます。
ここで迷いやすいポイント
クレジット売上で迷ったら、次の3つを順番に確認します。
| 確認すること | 見る理由 |
|---|---|
| 売上総額はいくらか | 貸方の売上を決める |
| 手数料はいつ計上するか | 販売時か入金時かを決める |
| 実際に受け取る予定額はいくらか | 借方のクレジット売掛金を決める |
関連する勘定科目の意味を先に押さえたいときは、クレジット売掛金の記事 と 支払手数料の記事 も合わせて確認すると整理しやすいです。
エピローグ
閉店後の帳簿を見直すと、こぐまさんの表情が少し軽くなりました。
こぐまさん:「売上を小さくするんじゃなくて、手数料を別に見るんだね。」
ミーヤ:「カード売上、ちょっと手ごわいけど分けたらいける!」
アカリ姐さん:「その整理でいこか。売った金額と、受け取る金額を混ぜんのが大事やで。」
まとめ
こぐまさん:「今日のポイントは、販売時という言葉を読み飛ばさないことだね。」
- 「販売時に計上する」は、売った日の仕訳に手数料まで入れるという意味
- 売上はお客さんが支払った総額で記録する
- クレジット売掛金は、手数料を差し引いたあとに受け取る予定額
- 支払手数料は、売上を減らすのではなく費用として分けて処理する
- 仕訳に迷ったら、売上総額、手数料、受取予定額の順で確認する

こぐま商会のまじめでやさしい店主。簿記は勉強中。
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