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🐧ペンリー
💰

【簿記3級】法人税ってどこに入れるの?〜仮払と確定額の仕訳〜

費用:法人税、住民税及び事業税

2025年8月27日 に公開

【損益計算書】
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【こぐま商会の経理日誌】


法人税って「租税公課」じゃないの!?

ある決算の夜。こぐま商会では税金の整理をしていました。

🐻
こぐまさん:うちの年間の法人税・住民税・事業税、確定額は120万円になったみたいだよ。
🐱
ミーヤ:わっ!そんなに!? でも、期中に50万円はもう払ってたよね?
🐧
ペンリー:はい。中間申告の分ですね。期中に払ったものは「仮払法人税等(資産)」で処理していました。

取引の整理


  • 年間確定額:1,200,000円
  • 期中に中間納付済み:500,000円(仮払法人税等)
  • 差額:700,000円 → 未払法人税等

実際の仕訳フロー(試験での解答パターン)


期中(中間納付時)

借方金額貸方金額
仮払法人税等(資産)500,000現金(資産)500,000

決算(確定額 1,200,000円)

借方金額貸方金額
法人税、住民税及び事業税(費用)1,200,000仮払法人税等(資産)500,000
未払法人税等(負債)700,000

実務で見られる仕訳(参考)


期中(費用処理する場合)

借方金額貸方金額
法人税、住民税及び事業税(費用)500,000現金(資産)500,000

決算(確定額との差額を追加計上)

借方金額貸方金額
法人税、住民税及び事業税(費用)700,000未払法人税等(負債)700,000

こぐまTips(解説)


🐱
ミーヤ:あれ?「租税公課(費用)」じゃないんだ?
🐧
ペンリー:そこがひっかけポイントです。
  • 事業に必要な税金(固定資産税や印紙税など)は「租税公課」。
  • 会社の利益に対して課される税金(法人税・住民税・事業税)は「法人税、住民税及び事業税」。
🐻
こぐまさん:なるほど〜!同じ「税金」でも科目が違うんだね。

注釈 📝


  1. 試験ルール
    中間納付は「仮払法人税等(資産)」で処理し、決算で確定額に振り替えます。
    → 借方「法人税等」/貸方「仮払・未払」が正解。

  2. 実務の現場
    実務では、払った時点で「法人税等(費用)」にする会社もあります。
    → この場合、決算では「差額」だけ追加計上。

  3. 試験の注意点
    問題文に「現金で納付」とあっても、必ず「仮払法人税等」を使うのがルール。
    → 「租税公課」と間違えるのは典型的なひっかけ。

【仕訳クイズ】


こぐま商会では今年、法人税の確定額が 900,000円
期中に 500,000円 を中間申告で納付済みでした。
決算時の仕訳は?

答え

借方金額貸方金額
法人税、住民税及び事業税(費用)900,000仮払法人税等(資産)500,000
未払法人税等(負債)400,000

【エピローグ】


🐻
こぐまさん:クイズの答えはこうだね!「法人税等 900,000 / 仮払 500,000 / 未払 400,000」
🐱
ミーヤ:わぁ〜!借方に「法人税等」、貸方に「仮払」と「未払」だ〜!
🐧
ペンリー:法人税は「租税公課」ではなく「法人税、住民税及び事業税」。試験の決まりごとをしっかり覚えておきましょう。

まとめ


  • 法人税、住民税及び事業税は「利益に対して課される税金」なので「租税公課」とは別物。
  • 期中の納付は「仮払法人税等(資産)」で処理 → 決算で確定額に振り替える。
  • 確定額と仮払との差額は「未払法人税等(負債)」で処理する。
  • 実務では期中から費用処理するケースもあるが、試験では必ず「仮払方式」を使う。
🐧
ペンリー

簿記の森の知識係。会話の中で優しく解説してくれる。

本記事の内容は独自に調査した情報に基づいて作成していますが、情報が古い場合や誤りがある場合もあります。最新情報は各公式サイトをご確認ください。