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🐧ペンリー
🏦

【簿記3級】こぐまさん、銀行からの借入に“手形”!?〜手形借入金と支払手形のちがい〜

負債:手形借入金

2025年9月9日 に公開

【貸借対照表】
資産
負債
純資産(資本)
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導入ストーリー


イベント準備で資金が足りなくなったこぐま商会。
銀行に相談しに行ったところ…

🐻
こぐまさん:銀行さん、3,000,000円ほど借りたいんですが…。

銀行員(フクロウ):わかりました。ではこちらの“約束手形”を振り出してください。利息を控除した額を当座預金に入金しますね。

🐱
ミーヤ:えっ!? 借金なのに“手形”を出すの?ややこしい〜!
🐧
ペンリー:これは「手形借入金」といって、資金を借りるときに手形を使う仕組みなんです。

取引の状況整理


  • 借入額(額面)= 3,000,000円
  • 利率=年4%
  • 期間=120日(1年=365日とする)
  • 利息=3,000,000 × 0.04 × (120 ÷ 365) = 39,452円
  • 実際の振込額= 3,000,000 − 39,452 = 2,960,548円

仕訳表


借方金額貸方金額
当座預金(資産)2,960,548手形借入金(負債)3,000,000
支払利息(費用)39,452
🐧
ペンリー:借入時に“額面全額”を手形借入金に計上し、差し引かれた利息は「支払利息」で処理します。

こぐまTips


  • 支払手形:仕入代金などを払うときに発行する手形(代金の支払目的)。
  • 手形借入金:銀行から資金を借りるときに発行する手形(資金調達目的)。

⚠️ 【注釈:試験のひっかけポイント】
「手形を振り出した」と聞くとつい「支払手形」と書きがち。
でも銀行からお金を借りた場合は「手形借入金」が正解です!

仕訳クイズ


Q. こぐま商会は銀行から5,000,000円を借り入れる際、約束手形を振り出した。借入期間は90日、利率は年5%。利息分を差し引いた金額が当座預金に振り込まれた。仕訳は?

(1年=365日として計算してみよう!)

エピローグ


🐻
こぐまさん:ふぅ〜。借りたお金がそのまま振り込まれると思ったら、利息が先に引かれてたんだね。
🐱
ミーヤ:しかも「支払手形」じゃなくて「手形借入金」!間違えそう〜。
🐧
ペンリー:その区別こそ試験の鉄板トラップです。落ち着いて考えれば大丈夫ですよ。

クイズの答え


借方金額貸方金額
当座預金(資産)4,938,356手形借入金(負債)5,000,000
支払利息(費用)61,644

(利息=5,000,000 × 0.05 × 90 ÷ 365 = 61,644円)

まとめ


  • 借入で手形を振り出した場合は「手形借入金(負債)」を使う
  • 利息が先に差し引かれる場合は「支払利息」として処理する
  • 「支払手形」は仕入代金の支払用、「手形借入金」は銀行借入用 ― ここを間違えないこと!
🐧
ペンリー

簿記の森の知識係。会話の中で優しく解説してくれる。

本記事の内容は独自に調査した情報に基づいて作成していますが、情報が古い場合や誤りがある場合もあります。最新情報は各公式サイトをご確認ください。