日商簿記2級 · 商業簿記 · 3 / 7

固定資産・減価償却

このページの目標:定額法で償却費を計算し、売却損益までつなげられる。

2026年度向け(2027年3月まで) · 2027年度の変更点

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まずは身近な場面から

こぐま商会は、仕事に何年も使うパソコンを買いました。買った年だけの費用にせず、使う年に分けて費用にします。

こぐまさん

こぐまさん今年はお金を払っていなくても、費用が出るの?

ペンリー

ペンリーうん。支払いと、使った分を費用にすることは別だよ。備品を売るときも、売る日まで使った分を先に計算しよう。

この場面で使う言葉

減価償却(げんかしょうきゃく)
備品などの取得原価を、使用する期間に分けて費用にすること。中古の販売価格を調べる手続ではない。
耐用年数(たいようねんすう)
減価償却の計算上、何年使うものとするかを表す期間。
帳簿価額(ちょうぼかがく)
帳簿に残っている金額。この例では取得原価から、これまでの減価償却額を引いた額。
ひとこと確認

減価償却費が表すのは、どちら?

計算の前に、意味を確かめてみましょう。成績には含みません。選び直せます。

この考え方を、数字で確かめる

具体例で数字を追いかける

備品600,000円、残存価額0円、耐用年数5年。前期までの累計額240,000円。期首から6か月使用後、320,000円で売却します(定額法・月割り)。

なぜ、この計算になるの?

  1. 使い終えたときの金額として計算上残す『残存価額』が0円なので、600,000円全体を5年に均等に分けます。1年120,000円のうち、今回は半年分の60,000円を当期の費用にします。
  2. 前期までに費用にした240,000円と、当期の60,000円を取得原価から引くと、帳簿には300,000円が残ります。
  3. この帳簿価額と売却代金320,000円を比べます。代金のほうが20,000円多いので売却益です。
条件から求める金額・数量左右にスクロールできます
項目計算金額
当期償却600,000÷5×6÷1260,000円
売却時帳簿価額600,000−240,000−60,000300,000円
売却益320,000−300,00020,000円

先に半年分の費用を記録することで、売却する時点の価値と代金を比較できます。

解き方と処理のルールを整理しよう

売却日まで償却し、その日の帳簿価額と売却代金を比べる。

固定資産の取得原価は、本体代金に使用開始までの付随費用を加えます。資産の価値や使用可能期間を増やす支出と、通常の修繕費は区別します。減価償却は支払額の記録ではなく、取得原価を使用期間に配分する手続です。

期中取得・期中売却では、問題の指示に沿って月割りします。売却時は当期の減価償却を先に計算し、売却時点の帳簿価額と売却代金を比べます。無形固定資産の償却は、残存価額や記帳方法の指定も確かめます。

2問で確かめよう

解説の考え方を使って、金額や数量を求めましょう。単位を付けず、整数で入力します。

確認問題 1
円
確認問題 2
円

回答は学習履歴には保存されません。

入力方法を確認する

0以上の整数を、単位を付けずに入力してください。全角数字・3桁ごとのカンマにも対応しています。例:120000 または 120,000。

条件が変わったら、どう考える?

使っていた陳列棚を売却する日、こぐまさんは前年末の台帳を開きました。

こぐまさん

こぐまさんの疑問台帳の残高と売却代金を引き算すれば終わり?

ペンリー

ペンリーと整理売った日までの減価償却が先だね。その後、取得原価と累計額を帳簿から外そう。

  1. 1取得原価と期首累計額
  2. 2売却日までの当期償却
  3. 3売却時の帳簿価額
  4. 4資産・累計額を消して売却損益

売却の計算を二つの仕訳につなぐ

先ほどの例では、売却前に減価償却費60,000/備品減価償却累計額60,000を記録します。累計額は240,000+60,000=300,000円、帳簿価額は600,000−300,000=300,000円です。

次に普通預金320,000円と累計額300,000円を借方に置き、備品の取得原価600,000円を貸方から外します。借方が20,000円多いので、その差を貸方の売却益にします。間接法では備品を帳簿価額だけで取り崩さない点が大切です。

この条件の仕訳(単位:円)左右にスクロールできます
借方科目金額貸方科目金額
備品600,000

定額法以外の条件も見落とさない

2級では問題に指定された償却方法を使います。定率法の基本は期首帳簿価額×償却率で、取得原価を毎期そのまま掛ける計算ではありません。償却保証額・改定取得価額が示される場合は、その条件も確認します。

たとえば取得原価500,000円、期首累計額200,000円、償却率0.4、保証額等の条件なしなら年間償却額は(500,000−200,000)×0.4=120,000円です。資本的支出と修繕費、無形固定資産の直接償却も別の条件として区別します。

考え方を自分の答案にする

売却時点の数字を答案へ

間接法・定額法。備品取得原価800,000円、期首累計額320,000円、耐用年数5年、残存価額0円。当期首から3か月使用後、450,000円で売却し普通預金で受領。月割り償却し消費税は考慮しません。

数値は単位を付けず、0以上の整数で入力します。不要な仕訳欄は空欄にしてください。

売却までの当期減価償却費
円
考え始めるヒント

年間償却額を求めてから、当期の使用月数だけにしよう。

売却時の帳簿価額
円
考え始めるヒント

取得原価から、期首累計額と当期償却の両方を差し引こう。

当期償却を記録した後の売却仕訳

当期償却を記録した後、売却の仕訳だけを作ってください。

自分で仕訳を作る(単位:円)左右にスクロールできます
借方科目金額貸方科目金額
考え始めるヒント

と累計額を帳簿から外し、受け取った代金で預金を増やそう。差額は益か損かな?

回答は学習履歴には保存されません。未解答でも採点できます。

対象範囲の確認:日本商工会議所・2026年度適用の出題区分表。2026年10月31日確認。例題・練習問題は簿記ラボ作成の独自教材です。例題は基本処理を確かめるために条件を絞ったもので、試験の全論点を網羅するものではありません。