日商簿記2級 · 帳簿・決算・連結 · 5 / 6

連結会計・資本連結

このページの目標:取得時の資本連結で、のれんと非支配株主持分を計算できる。

2026年度向け(2027年3月まで) · 2027年度の変更点

目次・問題へ移動する

まずは身近な場面から

こぐま商会が別の会社の株式を買い、その会社を支配するようになりました。別々の会社を、一つのグループとしてまとめた表を作ります。

こぐまさん

こぐまさん株式を80%持っているなら、子会社の財産も80%だけ足すの?

ペンリー

ペンリー子会社の資産・負債は原則として全額を足すよ。そのうえで、ほかの株主の取り分を分けて示そう。

この場面で使う言葉

親会社・子会社
支配する側の会社と、支配される側の会社。連結では一つのグループとして考える。
のれん
取得時の子会社純資産の親会社取り分より、株式の取得対価が多い場合の差額。この例では評価差額がない条件で求める。
非支配株主持分(ひしはいかぶぬしもちぶん)
子会社の純資産のうち、親会社以外の株主に属する部分。
ひとこと確認

株式を80%取得した子会社の資産・負債は、原則として?

計算の前に、意味を確かめてみましょう。成績には含みません。選び直せます。

この考え方を、数字で確かめる

具体例で数字を追いかける

親会社は子会社株式の80%を800,000円で取得。取得時の子会社純資産は900,000円。評価差額はありません。

なぜ、この計算になるの?

  1. 子会社純資産900,000円の80%は720,000円。まず、親会社が取得する持分に対応する金額を求めます。
  2. 支払った800,000円のほうが80,000円多いので、その差をのれんにします。残り20%の180,000円は、ほかの株主の持分です。
条件から求める金額・数量左右にスクロールできます
項目計算金額
親会社持分900,000×80%720,000円
のれん800,000−720,00080,000円
非支配株主持分900,000×20%180,000円

子会社の資産・負債は原則として全額を合算し、純資産に非支配株主の持分を分けて示します。

解き方と処理のルールを整理しよう

取得時純資産と取得後の増減を分け、親会社持分と非支配持分を計算する。

連結財務諸表では、親会社と子会社を一つの企業集団として扱います。個別の財務諸表を合算した後、子会社株式と子会社の純資産を相殺する資本連結や、内部取引の相殺などを行います。連結修正仕訳は個別帳簿への通常の転記とは区別します。

取得時ののれんは、取得対価と、取得時の子会社純資産のうち親会社持分に当たる額との差です。非支配株主持分は、子会社純資産のうち親会社以外の株主の持分です。取得後は利益・配当・のれん償却などを年度ごとに追います。

2問で確かめよう

解説の考え方を使って、金額や数量を求めましょう。単位を付けず、整数で入力します。

確認問題 1
円
確認問題 2
円

回答は学習履歴には保存されません。

入力方法を確認する

0以上の整数を、単位を付けずに入力してください。全角数字・3桁ごとのカンマにも対応しています。例:120000 または 120,000。

条件が変わったら、どう考える?

グループの帳簿を並べたこぐまさんは、子会社株式と子会社の純資産を両方残しました。

こぐまさん

こぐまさんの疑問親会社の株式も子会社の資本金も、どちらも大切な数字だよね?

ペンリー

ペンリーと整理グループ内の投資と資本は対応しているよ。一つの会社として見るために相殺し、取得差額とのれんを整理するんだ。

  1. 1取得時の純資産を確定
  2. 2投資と持分を相殺
  3. 3取得後の利益・配当を追う
  4. 4のれん償却と非支配持分を期末へ

取得時の計算を資本連結の仕訳へ

先ほどの取得時純資産900,000円を、資本金700,000円と利益剰余金200,000円とします。取得対価800,000円、持分80%、評価差額なしなら、のれん80,000円、非支配株主持分180,000円です。

連結修正では子会社の資本金・取得時利益剰余金を借方で消し、子会社株式を貸方で消します。非支配株主持分はグループ外株主の取り分として残し、借貸の差額をのれんで埋めます。個別帳簿へこの仕訳を転記するのではありません。

この条件の仕訳(単位:円)左右にスクロールできます
借方科目金額貸方科目金額
資本金700,000
のれん80,000
—

取得後の1年で変わる額を追う

期首取得、子会社の当期純利益100,000円、配当20,000円、のれん10年定額償却なら、期末のれん72,000円です。非支配株主持分は180,000+100,000×20%−20,000×20%=196,000円。

配当はグループ内の親会社受取分を消し、非支配株主へ払った分は持分を減らします。2年目以降は開始仕訳で前年までの修正を引き継ぎ、当期分を加える流れになります。ここでは内部取引・税効果なしの1年目に絞ります。

期首取得から期末へ左右にスクロールできます
項目取得時当期変動期末
のれん80,000償却−8,00072,000
非支配株主持分180,000利益+20,000・配当−4,000196,000

考え方を自分の答案にする

取得時の仕訳と1年目の期末残高

期首に子会社株式80%を900,000円で取得。取得時の子会社資本金600,000円、利益剰余金400,000円、評価差額なし。取得後1年間の子会社純利益120,000円、配当20,000円。のれん10年定額償却。内部取引・税効果なし。

数値は単位を付けず、0以上の整数で入力します。不要な仕訳欄は空欄にしてください。

取得時の資本連結

取得時の相殺消去仕訳を作ってください。

自分で仕訳を作る(単位:円)左右にスクロールできます
借方科目金額貸方科目金額
考え始めるヒント

子会社純資産のうち親会社が取得した持分と投資額を比べよう。残りは非支配持分だよ。

1年目末ののれん
円
考え始めるヒント

取得時のから、取得後1年間に償却する分を引こう。

1年目末の非支配株主持分
円
考え始めるヒント

取得時の非支配持分に、利益による増加と配当による減少を反映しよう。

回答は学習履歴には保存されません。未解答でも採点できます。

対象範囲の確認:日本商工会議所・2026年度適用の出題区分表。2026年10月31日確認。例題・練習問題は簿記ラボ作成の独自教材です。例題は基本処理を確かめるために条件を絞ったもので、試験の全論点を網羅するものではありません。