日商簿記2級 · 帳簿・決算・連結 · 2 / 6

決算整理・財務諸表

このページの目標:整理前の残高を修正し、資産と費用に分けて表示できる。

2026年度向け(2027年3月まで) · 2027年度の変更点

目次・問題へ移動する

まずは身近な場面から

こぐま商会は、先の期間まで含めて保険料を払いました。決算では、そのうち今年の分と来年の分を分けます。

こぐまさん

こぐまさん払った金額を、全部今年の費用にしてよい?

ペンリー

ペンリー来年の保険に対応する分は、今年の費用から外そう。これから保険を受けられる分として、資産に残すよ。

この場面で使う言葉

決算整理
1年分の利益と期末の財産などを正しく示すため、帳簿の金額を修正すること。
損益計算書
その期間に、収益と費用からどれだけ利益が生じたかを示す表。
貸借対照表
期末にある資産・負債・純資産を示す表。翌期分の前払保険料は資産に入る。
ひとこと確認

翌期分の前払保険料は、期末にどこへ表示する?

計算の前に、意味を確かめてみましょう。成績には含みません。選び直せます。

この考え方を、数字で確かめる

具体例で数字を追いかける

支払保険料の整理前残高は120,000円。このうち30,000円は翌期分です。

なぜ、この計算になるの?

  1. 支払保険料120,000円には、来年分30,000円も含まれています。当期に対応しない分を引くと、今年の費用は90,000円です。
  2. 来年分30,000円がなくなるわけではありません。前払保険料という資産に移し、今年の費用90,000円と分けて表示します。
条件から求める金額・数量左右にスクロールできます
表示先科目金額
損益計算書保険料(当期分)90,000円
貸借対照表前払保険料30,000円

当期の費用から翌期分を引き、まだサービスを受けていない分を資産に振り替えます。

この例の仕訳左右にスクロールできます
借方科目金額(円)貸方科目金額(円)
前払保険料30,000支払保険料30,000

解き方と処理のルールを整理しよう

整理仕訳の差額と、財務諸表へ記入する整理後残高を区別する。

財務諸表の作成は、整理前残高→決算整理仕訳→整理後残高→表示という順番で考えます。売上原価、貸倒引当金、減価償却、経過勘定などを一つずつ処理し、同じ科目に複数の整理があれば集計します。

損益計算書には当期の収益・費用、貸借対照表には期末の資産・負債・純資産を示します。精算表を使う場合も、当期純利益が損益計算書と貸借対照表で一致することを確かめましょう。

2問で確かめよう

解説の考え方を使って、金額や数量を求めましょう。単位を付けず、整数で入力します。

確認問題 1
円
確認問題 2
円

回答は学習履歴には保存されません。

入力方法を確認する

0以上の整数を、単位を付けずに入力してください。全角数字・3桁ごとのカンマにも対応しています。例:120000 または 120,000。

条件が変わったら、どう考える?

こぐまさんは減価償却費の仕訳額を、そのまま貸借対照表の備品欄へ書きました。

こぐまさん

こぐまさんの疑問今計算した数字を、それぞれの欄へ写せばいい?

ペンリー

ペンリーと整理仕訳で動く額と、最後に残る額は違うよ。整理前に増減を重ねて、表示する残高を作ろう。

  1. 1整理前残高を出発点に
  2. 2整理仕訳の増減
  3. 3同じ科目の増減を合計
  4. 4整理後残高をB/S・P/Lへ

一つの整理で、費用と資産が同時に変わる

保険料120,000円のうち翌期分30,000円を前払保険料へ移すと、P/Lの費用は90,000円、B/Sの資産は30,000円です。30,000円は仕訳額であり、費用欄へ記入する金額ではありません。

備品500,000円、整理前累計額200,000円、当期償却50,000円なら、累計額は250,000円、B/Sの備品の純額は250,000円。P/Lの当期費用50,000円と混同しないようにします。

整理仕訳から表示へ左右にスクロールできます
項目整理前当期の増減表示額
保険料(P/L)120,000−30,00090,000
前払保険料(B/S)0+30,00030,000
累計額(B/S控除)200,000+50,000250,000
減価償却費(P/L)0+50,00050,000

当期純利益を二つの表で照合する

収益500,000円、その他の費用200,000円、上の保険料90,000円、減価償却費50,000円なら、当期純利益は160,000円です。貸借対照表では、期首の純資産にこの利益を加え、増資や配当などがあれば別に加減します。

複数の整理事項が同じ科目に影響するときは、整理事項ごとの仕訳額を一つの残高表へ集めてから答案へ写します。法人税等の指示があれば、営業利益をそのまま当期純利益としません。

考え方を自分の答案にする

整理後の答案を完成させる

売上高700,000円、売上原価300,000円、保険料120,000円(翌期分20,000円を含む)、その他の費用80,000円。備品600,000円、整理前累計額200,000円、当期償却60,000円。その他の収益・費用、税金はありません。

答案へ移す前のメモ左右にスクロールできます
整理事項借方貸方
保険料の繰延べ前払保険料20,000保険料20,000
当期償却減価償却費60,000備品減価償却累計額60,000

数値は単位を付けず、0以上の整数で入力します。

P/Lの保険料
円
考え始めるヒント

当期の費用に残す額を求めよう。翌期へ繰り延べる仕訳額とは違うよ。

B/Sの備品純額
円
考え始めるヒント

B/Sの純額では、取得原価から当期償却後の累計額を差し引こう。

当期純利益
円
考え始めるヒント

当期の費用へ整理した後で、から原価・・その他費用・償却費を引こう。

回答は学習履歴には保存されません。未解答でも採点できます。

対象範囲の確認:日本商工会議所・2026年度適用の出題区分表。2026年10月31日確認。例題・練習問題は簿記ラボ作成の独自教材です。例題は基本処理を確かめるために条件を絞ったもので、試験の全論点を網羅するものではありません。