
模試第26回の第1問は、何が起きた取引かを確認してから、増減する科目と金額を決めると整理できます。この記事では全15問について、問題文、正解仕訳、借方・貸方の理由を順に確認します。今回は現金過不足・償却債権・固定資産売却・諸経費が復習の中心です。
こぐま商会の経理日誌:第26回を振り返る
こぐま商会の閉店後。こぐまさんは第26回の解答を机に広げ、正解した問題にも、科目を選んだ理由を一言ずつ添えることにしました。
こぐまさん:「売却代金や回収額を見れば、そのまま利益が分かると思っていたよ。」
ペンリー:「備品の売却なら、代金を帳簿価額と比べよう。受け取った額の全部が利益ではないんだ。」
こぐまさん:「前期に消した売掛金の回収も、普通の売掛金回収とは違うんだね。」
ペンリー:「今の帳簿に何が残っているかも確かめよう。回収や売却の前後で、消す科目が分かるよ。」
仕訳を決める三つの確認
こぐまさん:「似た名前の科目で迷ったら、何から見ればいいかな?」
ペンリー:「何の代金か、もう記帳しているか、実際に何を受け渡したかを確かめよう。」
| 確認すること | 問題文で探す条件 | 仕訳へのつながり |
|---|---|---|
| 取引の内容 | 商品・自社用備品・借入れ・出資など | 売上、備品、借入金、資本金を区別する |
| 記録した時点 | 未記帳・処理済み・回収・精算など | 新規の費用計上か、既存の科目の取崩しかを決める |
| 今回の受渡し | 現金・普通預金・当座預金・後払いなど | 実際に動いた資産や残った債権・債務を記録する |
入金と売上、支払いと費用は、いつも同時に起きるとは限りません。 まず自分で問題を読み、答えを考えてから仕訳表を確認してみてください。
問1 原因不明の現金超過を雑益へ
問題:現金過不足のうち原因不明額2,000円を雑益として処理した。
こぐまさん:「現金が余っていた分を雑益にするなら、現金をもう一度増やすの?」
ペンリー:「超過が分かった時点の現金は記録済みだよ。今回は原因不明のまま残った現金過不足を、雑益へ移すんだ。」
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 現金過不足 | 2,000 | 雑益 | 2,000 |
今回は、現金が多かった分を仮に記録していた現金過不足2,000円について、原因が分からないため雑益に振り替えます。
借方の理由
現金が多いと分かった時点で、その差額を現金過不足の貸方に仮記録していました。今回は雑益として確定するため、その仮の記録を借方で取り消します。
貸方の理由
調べても原因が分からなかった現金の余りを、会社の収入として処理します。商品販売などの特定の収益にはできないため、雑益の貸方に記録します。
間違えやすいポイント
現金残高はすでに修正済みなので、今回もう一度増やしません。現金の実査時の仕訳と、その原因を整理する仕訳を区別します。
こぐまさん:「現金ではなく、貸方に残っていた現金過不足を消すんだね。」
ペンリー:「その残高を借方で取り崩し、雑益を貸方に記録しよう。同じ現金の超過を二度記録しないことが大事だよ。」
問2 過大な貸倒引当金の戻入れ
問題:決算にあたり、貸倒引当金の残高が必要額を5,000円上回っているため戻し入れた。
こぐまさん:「必要額より貸倒引当金が多いなら、そのまま残しておいていいのかな?」
ペンリー:「今回は必要な額を5,000円上回っているので、余っている分だけ戻し入れるよ。」
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 貸倒引当金 | 5,000 | 貸倒引当金戻入 | 5,000 |
今回は、貸倒引当金として見積もった額が、必要額より多くなっています。不足を費用にする貸倒引当金繰入とは逆に、以前の見積りの余りを収益として戻すため、貸倒引当金戻入を使います。
借方の理由
以前に見積もった回収不能額が、現在必要な額より多くなっています。貸方に残していた貸倒引当金のうち、余分な5,000円を借方で減らします。
貸方の理由
以前の費用計上で備えた分が一部不要になったので、その分を戻します。今回の現金収入ではなく、見積りの修正による収益を貸倒引当金戻入の貸方に記録します。
間違えやすいポイント
引当金の全額ではなく、必要額を上回る分だけを減らします。これは見積りの修正であり、現金が入る取引ではありません。
こぐまさん:「引当金を全部なくすのではなく、超過した分だけ減らすんだね。」
ペンリー:「借方で貸倒引当金を減らし、貸方は貸倒引当金戻入にしよう。追加設定するときと逆の向きになるよ。」
問3 前期に貸倒処理した売掛金の回収
問題:前期に貸倒処理した売掛金9,000円を現金で回収した。
こぐまさん:「売掛金を現金で回収したから、貸方は売掛金でいいのかな?」
ペンリー:「この売掛金は、前期に貸倒処理をしたときに帳簿から消しているよ。」
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 現金 | 9,000 | 償却債権取立益 | 9,000 |
今回は、前期に回収不能として帳簿から消した売掛金を、回収できました。このような過去に貸倒処理した債権の回収による収益が、償却債権取立益です。通常の回収と違い、今は取り消す売掛金が残っていません。
借方の理由
回収をあきらめていた代金を、今回は現金で受け取ることができました。実際に手元に入ったお金を、現金の借方に記録します。
貸方の理由
売掛金は前期の貸倒処理で帳簿から消えているので、もう減らせません。過去に失ったとした代金の回収による収益を、償却債権取立益の貸方に記録します。
こぐまさん:「もう残っていない売掛金を、今回また減らすことはできないんだね。」
ペンリー:「だから今回の回収は償却債権取立益という収益にするよ。商品を今売ったわけではないから、売上とも分けよう。」
問4 備品売却による利益
問題:備品を64,000円で売却し、代金は現金で受け取った。備品の帳簿価額は58,000円である。
こぐまさん:「備品を64,000円で売ったら、その全額を利益にするのかな?」
ペンリー:「会社に残っていた備品の帳簿価額58,000円を、売却額と比べよう。利益はその差額だよ。」
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 現金 | 64,000 | 備品 | 58,000 |
| 固定資産売却益 | 6,000 |
今回は、自社の備品を帳簿価額より高く売っています。商品販売の売上とは分け、備品の帳簿価額を取り消したうえで、その額を超えて回収できた差額だけを固定資産売却益にします。
計算の順序
売却代金が帳簿価額を上回る分を、売却益として求めます。 64,000円 − 58,000円 = 6,000円
借方の理由
備品を売った代金として、64,000円を現金で受け取っています。利益の差額だけではなく、手元に入った代金全額を現金の借方に記録します。
貸方の理由
売却した備品は会社に残らないため、帳簿にあった58,000円を貸方で取り消します。 帳簿価額より高く売れた6,000円は、固定資産売却益として貸方に記録します。
こぐまさん:「備品がなくなる58,000円と、それより多く受け取った6,000円を分けるんだね。」
ペンリー:「だから現金64,000円を増やし、備品58,000円を取り崩して、差額を固定資産売却益にするよ。」
問5 当社負担の発送費
問題:得意先へ商品を発送し、発送費4,500円を現金で支払った。
こぐまさん:「商品の運賃だから、仕入に加えるのかな?」
ペンリー:「今回は仕入先から商品を引き取る運賃ではなく、得意先へ商品を発送する費用だよ。」
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 発送費 | 4,500 | 現金 | 4,500 |
今回は、販売した商品を得意先へ届けるための運送代を払っています。仕入時に商品を引き取るための運賃は仕入原価に含めますが、今回は販売に伴う配送なので発送費です。運送代が何のためにかかったかで判断します。
借方の理由
得意先に商品を届けるためにかかった運送代です。新しい商品を仕入れる原価ではなく、販売に伴う発送費を借方に記録します。
貸方の理由
商品を送るための代金は現金で支払っています。発送のために手元から出たお金を、現金の貸方に記録します。
こぐまさん:「同じ送料でも、仕入れのためか販売時の発送かで違うんだね。」
ペンリー:「今回の当社負担分は発送費にするよ。支払いは現金なので、貸方の科目も確かめよう。」
問6 会社負担の社会保険料
問題:会社負担分の社会保険料16,000円を現金で支払った。
こぐまさん:「社会保険料を払うときは、いつも預り金を減らすのかな?」
ペンリー:「この問題は会社負担分の支払いだよ。従業員から預かったお金の納付とは違うんだ。」
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 法定福利費 | 16,000 | 現金 | 16,000 |
今回は、従業員の社会保険料のうち会社自身が負担する分を納めています。この会社の負担を法定福利費といいます。従業員の給料から預かった分を納める社会保険料預り金の精算とは区別します。
借方の理由
従業員の社会保険料のうち、会社自身が負担する分です。従業員を雇うことに伴う会社の費用として、法定福利費の借方に記録します。
貸方の理由
今回は会社負担分を、現金で納めています。納付のために実際に手元から出たお金を、現金の貸方で減らします。
こぐまさん:「会社が自分で負担するから、法定福利費という費用になるんだね。」
ペンリー:「誰の負担分かを確かめるのが大切だよ。今回は16,000円全額を法定福利費にするね。」
問7 商品の保管料
問題:商品保管料7,800円を現金で支払った。
こぐまさん:「商品を保管してもらうための料金なら、仕入代金に加えるのかな?」
ペンリー:「今回は商品の保管にかかった料金を支払う取引だよ。保管費という費用として記録しよう。」
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 保管費 | 7,800 | 現金 | 7,800 |
今回は、商品の保管料を現金で支払っています。
借方の理由
商品を保管してもらうための料金なので、保管費にします。商品本体を購入した代金ではなく、保管のサービスにかかった費用を借方に記録します。
貸方の理由
商品の保管料は現金で支払っています。その料金に使った分だけ、会社の現金を貸方で減らします。
こぐまさん:「商品に関係する支払いでも、すべて仕入にするわけではないんだね。」
ペンリー:「商品そのものの購入代金や、仕入れの引取運賃とは区別して読むと判断しやすいよ。」
問8 商工会の年会費
問題:商工会の年会費12,000円を現金で支払った。
こぐまさん:「商工会の年会費は、税金のように租税公課にするのかな?」
ペンリー:「今回は税金を納めたのではなく、団体の会費を払っているよ。諸会費という費用で記録しよう。」
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 諸会費 | 12,000 | 現金 | 12,000 |
今回は、商工会の年会費を現金で支払っています。
借方の理由
商工会の会員として支払う年会費なので、諸会費にします。会社が団体に加入して活動するための費用を借方に記録します。
貸方の理由
年会費は現金で納めています。会社の手元から出ていった会費の金額を、現金の貸方に記録します。
こぐまさん:「毎年払うお金かどうかではなく、支払いの内容で決めるんだね。」
ペンリー:「問題文の『年会費』を手掛かりにしよう。代金を払った現金は同額だけ減らすよ。」
問9 備品売却による損失
問題:備品を35,000円で売却し、代金は現金で受け取った。備品の帳簿価額は42,000円である。
こぐまさん:「35,000円で売れたのに、どうして損失になるの?」
ペンリー:「もともと帳簿に残っていた備品の価額は42,000円だよ。それより少ない代金で手放した分が損失になるんだ。」
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 現金 | 35,000 | 備品 | 42,000 |
| 固定資産売却損 | 7,000 |
今回は、自社の備品を帳簿価額より安く売っています。売却代金と、帳簿から取り消す備品の額は別です。帳簿にあった価額を回収しきれない差額を、固定資産売却損として費用にします。
計算の順序
帳簿価額から売却代金を引き、売却損を求めます。 42,000円 − 35,000円 = 7,000円
借方の理由
備品の売却代金35,000円を受け取ったので、現金を借方で増やします。 帳簿にあった価値を代金で回収しきれなかった7,000円は、固定資産売却損の借方に記録します。
貸方の理由
売却した備品はもう会社にないので、帳簿に残っていた42,000円全額を貸方で取り消します。受取代金だけを減らすと、売却済みの備品が帳簿に残ってしまいます。
こぐまさん:「受け取ったお金の有無ではなく、帳簿価額との差を見るんだね。」
ペンリー:「現金35,000円と固定資産売却損7,000円で、取り崩す備品42,000円に対応させよう。」
問10 役員からの借入れ
問題:役員から80,000円を借り入れ、普通預金口座に入金された。
こぐまさん:「役員から会社へお金が入ったら、追加の出資として資本金にするのかな?」
ペンリー:「今回は役員から『借り入れた』とあるね。会社には返す義務が残るよ。」
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 普通預金 | 80,000 | 役員借入金 | 80,000 |
今回は、役員から会社がお金を借りています。相手が役員でも出資とは限らず、返す約束の資金なので役員借入金です。会社が役員へ貸して返してもらう役員貸付金とは、会社から見た立場が逆になります。
借方の理由
役員から借りた資金が会社の普通預金に入っています。会社が使える口座残高が増えたことを、普通預金の借方に記録します。
貸方の理由
会社は役員にお金を返す側です。出資を受けたのではなく返済義務が生じたので、その義務を役員借入金の貸方に記録します。
こぐまさん:「役員という相手だけで、出資だと決めてはいけないんだね。」
ペンリー:「借りた相手も区別するので、役員借入金を使おう。会社が役員に貸す役員貸付金とは向きが逆だよ。」
問11 銀行別の当座預金への回収
問題:得意先から売掛金52,000円が当座預金○○銀行へ振り込まれた。
こぐまさん:「当座預金に銀行名が付いているけれど、いつもの回収と違う処理になるの?」
ペンリー:「科目を銀行ごとに分けて管理しているだけだよ。入金された当座預金○○銀行を増やそう。」
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 当座預金○○銀行 | 52,000 | 売掛金 | 52,000 |
今回は、以前の商品販売で生じた売掛金52,000円が、○○銀行の当座預金に振り込まれています。
借方の理由
得意先の掛代金が、○○銀行の当座預金口座に入っています。実際に残高が増えた口座に合わせ、当座預金○○銀行を借方に記録します。
貸方の理由
以前の販売時に残していた代金を、今回回収しています。入金済みの分は受け取る権利として残さず、売掛金を貸方で減らします。
間違えやすいポイント
今回は銀行名付きの科目を使います。売上は販売時に記録済みなので、回収時にもう一度計上しません。
こぐまさん:「代金を回収できた分は、売掛金を減らすんだね。」
ペンリー:「そこは普通の回収と同じだよ。指定された銀行名を落とさず、選択肢の科目に合わせよう。」
問12 銀行別の普通預金への売上入金
問題:商品76,000円を販売し、代金は普通預金○○銀行へ振り込まれた。
こぐまさん:「預金に振り込まれたから、売掛金を減らす仕訳なのかな?」
ペンリー:「今回は商品を販売し、その代金が普通預金に入った取引だよ。以前の売掛金を回収したとは書かれていないね。」
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 普通預金○○銀行 | 76,000 | 売上 | 76,000 |
今回は、商品76,000円を販売し、代金が○○銀行の普通預金に振り込まれています。
借方の理由
今回販売した商品の代金が、○○銀行の普通預金口座に入っています。現金を手渡しで受け取ったのではないので、普通預金○○銀行を借方で増やします。
貸方の理由
今回は商品を販売して代金を得ています。口座に入ったお金の原因は商品販売なので、その販売額を売上の貸方に記録します。
間違えやすいポイント
入金先は銀行名付きの普通預金○○銀行です。今回は販売と同時に代金を受け取っているので、売掛金の回収とは区別します。
こぐまさん:「同じ入金でも、販売と同時なのか、前に売った分の回収なのかを読むんだね。」
ペンリー:「この取引では普通預金○○銀行と売上を増やそう。入金だけを見て回収だと決めないことが大切だよ。」
問13 同じ銀行での定期預金への預替え
問題:普通預金○○銀行から定期預金○○銀行へ150,000円を預け替えた。
こぐまさん:「同じ銀行の中で動かすだけなら、仕訳はしなくていいのかな?」
ペンリー:「銀行が同じでも、普通預金と定期預金という別の科目を使うよ。移動した残高をそれぞれに反映するんだ。」
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 定期預金○○銀行 | 150,000 | 普通預金○○銀行 | 150,000 |
今回は、○○銀行の普通預金を、同じ銀行の定期預金へ移しています。日常の入出金に使う普通預金と、預入期間を決めた定期預金では預け方が違うため、同じ銀行内でも科目を振り替えます。
借方の理由
○○銀行で、新たに定期預金として預け入れています。移した先の残高が増えたことを、定期預金○○銀行の借方に記録します。
貸方の理由
定期預金へ移したお金は、もとの普通預金には残りません。同じ銀行内の移動でも、普通預金○○銀行を同額だけ貸方で減らします。
間違えやすいポイント
自社の預金どうしの移動なので、費用や収益は発生しません。銀行名だけでなく、普通預金か定期預金かも確認します。
こぐまさん:「普通預金を150,000円減らして、定期預金を同じ額だけ増やすんだね。」
ペンリー:「会社全体の預金総額は変わらないよ。銀行名も含め、移動先と移動元を取り違えないようにしよう。」
問14 土地の貸付けによる地代
問題:土地の貸付による地代18,000円を現金で受け取った。
こぐまさん:「土地を貸して受け取った代金も、商品の売上に含めるのかな?」
ペンリー:「この演習では土地を貸した収益を、受取地代という科目で記録するよ。」
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 現金 | 18,000 | 受取地代 | 18,000 |
今回は、土地を貸した対価として、地代18,000円を現金で受け取っています。
借方の理由
土地を貸した相手から地代を現金で受け取っています。会社の手元に入った金額を、現金の借方に記録します。
貸方の理由
会社の土地を相手に使ってもらったことで得た収入です。商品販売や建物の家賃と分け、土地の利用料を受取地代の貸方に記録します。
間違えやすいポイント
土地を貸した場合は受取地代、建物を貸した場合は受取家賃です。また、会社が受け取る側なので、支払地代などの費用は使いません。
こぐまさん:「借りる側の支払地代と、向きが逆なんだね。」
ペンリー:「会社が土地を貸して代金を受け取った場面だと確かめよう。土地を売った代金ではないから、土地自体は減らさないよ。」
問15 建物の賃貸による家賃
問題:建物の賃貸による家賃24,000円を現金で受け取った。
こぐまさん:「建物を貸した代金も、土地のときと同じ受取地代でいいのかな?」
ペンリー:「今回は建物の賃貸なので、受取家賃を使うよ。土地の貸付けによる地代とは分けよう。」
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 現金 | 24,000 | 受取家賃 | 24,000 |
今回は、建物を貸した対価として、家賃24,000円を現金で受け取っています。
借方の理由
建物を貸した相手から家賃を現金で受け取っています。手元に入った家賃の金額を、現金の借方に記録します。
貸方の理由
会社の建物を相手に使ってもらったことで得た収入です。会社が家賃を払ったのではないので、受取家賃の貸方に記録します。
間違えやすいポイント
会社が家賃を受け取る側なので、支払家賃ではありません。土地の貸付けによる受取地代とも、貸したものの違いで区別します。
こぐまさん:「会社が借りる場合の支払家賃ではなく、貸す側の収益なんだね。」
ペンリー:「誰が貸して、誰がお金を受け取ったかを見ると区別できるよ。建物自体を売却したわけではない点も確かめよう。」
もう一度、自分で仕訳してみよう
こぐまさん:「今度は表を見ずに、備品売却による利益を説明してみるよ。」
ペンリー:「科目と金額を決めたら、借方・貸方にした理由も一言添えてみよう。」
確認問題:備品を64,000円で売却し、代金は現金で受け取った。備品の帳簿価額は58,000円である。
紙に仕訳を書いてから、次の答えと照合してください。
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 現金 | 64,000 | 備品 | 58,000 |
| 固定資産売却益 | 6,000 |
今回は、自社の備品を帳簿価額より高く売っています。商品販売の売上とは分け、備品の帳簿価額を取り消したうえで、その額を超えて回収できた差額だけを固定資産売却益にします。 問4の詳しい理由へ戻る。
エピローグ:理由を言えた問題から、次へ
こぐまさん:「お金を受け取っていても、備品の帳簿価額より安ければ売却損になるんだね。」
ペンリー:「残っていた財産と、受け取った代金を比べた結果だからね。」
こぐまさん:「貸倒処理済みの債権を回収したときも、今は残っていない売掛金を減らさないようにするよ。」
ペンリー:「取引前の帳簿の状態が分かれば、今回何を記録するか判断しやすいね。」
第26回の復習メモ
こぐまさん:「次に解くときは、この三つを確かめるよ。」
- 固定資産の売却損益は、売却代金と帳簿価額との差で求める。
- 前期に貸倒処理した債権の回収と、通常の売掛金回収を区別する。
- 科目は入出金の有無だけでなく、保管料・会費・地代など取引の内容で選ぶ。

こぐま商会のまじめでやさしい店主。経理はまだ勉強中。
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