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【簿記3級】支払家賃と前払家賃の違い|仕訳と決算整理の見分け方

比較:支払家賃・前払家賃

【貸借対照表】
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家賃の請求書とカレンダーを見ながら、当期分と翌期分を分けて整理するこぐま商会
家賃の請求書とカレンダーを見ながら、当期分と翌期分を分けて整理するこぐま商会

家賃を払ったのに、全部が支払家賃とは限らない


こぐま商会では、店舗の家賃をまとめて支払うことになりました。請求書には半年分の家賃が書かれていますが、決算日をまたぐ期間も含まれています。

こぐまさん
こぐまさん:「家賃を払ったんだから、全部支払家賃でいいのかな?」
ミーヤ
ミーヤ:「でも、まだ使っていない月の分まで費用にしたら、今期の費用が大きくなりすぎない?」
ペンリー
ペンリー:「そこがポイントです。家賃は、払った日ではなく、どの期間に対応するかで分けます。」

支払家賃と前払家賃の違いは、名前よりも期間で判断します。当期に対応する家賃は支払家賃、翌期分などまだ使っていない期間の家賃は前払費用として資産にします。

この記事では、簿記3級で迷いやすい支払家賃と前払家賃の違いを、仕訳と決算整理の流れで整理します。

3秒で見分ける


支払家賃と前払家賃で迷ったら、まず「その家賃はもう今期に使った場所代か」を見ます。

  • 今月分・当期分の家賃 → 支払家賃
  • 翌月分・翌期分を先に払った家賃 → 前払費用
  • 決算でまだ使っていない期間分が残っている → 支払家賃を減らして前払費用へ振り替える
こぐまさん
こぐまさん:「お金を払ったかどうかより、場所を使った期間を見るんだね。」
ペンリー
ペンリー:「そう。費用は、今期に対応する分だけを今期の費用にします。」

支払家賃と前払家賃の違い


観点支払家賃前払家賃(前払費用)
分類費用資産
何を表すか当期に使った店舗・事務所などの家賃まだ使っていない将来期間の家賃
出る場所損益計算書の費用貸借対照表の資産
仕訳の基本借方に支払家賃借方に前払費用
判断の軸今期の場所代か翌期以降の場所代か

簿記3級では、答案用紙の勘定科目として「前払家賃」ではなく「前払費用」を使う問題も多いです。問題文で前払家賃と書かれていても、仕訳では前払費用として処理する指示がないか確認します。

支払家賃そのものの意味は、支払家賃の記事でも確認できます。前払費用の基本は、前払費用の記事も参考になります。

今月分の家賃を払ったとき


まずは、当期分の家賃だけを支払った場合です。こぐま商会は、7月分の店舗家賃 90,000円を普通預金から支払いました。

ミーヤ
ミーヤ:「これは7月分だから、今月の場所代だね。」
ペンリー
ペンリー:「その通り。今期に対応する費用なので、借方は支払家賃です。」
借方金額貸方金額
支払家賃90,000普通預金90,000

この場合は、すでに使っている店舗の家賃なので支払家賃です。支払い方法が現金なら貸方は現金、銀行振込なら普通預金になります。

翌月分の家賃を先に払ったとき


次に、まだ使っていない翌月分の家賃を先に払った場合です。こぐま商会は、8月分の店舗家賃 90,000円を7月中に普通預金から支払いました。

こぐまさん
こぐまさん:「お金は7月に出たけど、場所を使うのは8月だね。」
ペンリー
ペンリー:「だから7月の費用にはしません。まだ使っていない権利として、前払費用にします。」
借方金額貸方金額
前払費用90,000普通預金90,000

前払費用は、先に払ったけれど、まだサービスを受けていない分を一時的に置く資産です。 家賃の場合は、問題文で「前払家賃」と呼ばれていても、勘定科目としては前払費用を使うことがあります。

決算で翌期分を前払費用に振り替える


簿記3級で特に出やすいのは、決算整理で前払分を見つけるパターンです。

こぐま商会は、1月1日に6か月分の家賃 180,000円を支払い、全額を支払家賃として処理していました。決算日は3月31日です。1月から3月までの3か月分は当期分、4月から6月までの3か月分は翌期分です。

ミーヤ
ミーヤ:「最初に全部支払家賃にしていたら、どう直すの?」
ペンリー
ペンリー:「翌期分だけ、支払家賃から前払費用へ移します。」

まず、1か月分の家賃を計算します。

計算金額
180,000円 ÷ 6か月30,000円
翌期分 3か月90,000円

決算整理仕訳は次のとおりです。

借方金額貸方金額
前払費用90,000支払家賃90,000

この仕訳で、当期の支払家賃から翌期分を外します。結果として、当期の費用に残るのは1月から3月までの90,000円だけです。

翌期首に再振替する場合


決算で前払費用にした家賃は、翌期になったら支払家賃へ戻すことがあります。これを再振替仕訳といいます。

こぐまさん
こぐまさん:「4月になったら、その家賃はもう今期分になるんだね。」
ペンリー
ペンリー:「だから、前払費用を減らして支払家賃に戻します。」
借方金額貸方金額
支払家賃90,000前払費用90,000

再振替仕訳は、決算整理でいったん資産にしたものを、翌期の費用処理に戻すための仕訳です。決算整理と反対向きになる、と覚えると整理しやすくなります。

期首再振替の考え方は、期首再振替仕訳の記事でも確認できます。

よくある間違い


払った日だけで支払家賃にしてしまう

家賃を支払った日が当期でも、対象期間が翌期なら当期の費用ではありません。簿記では、費用を対応する期間に合わせます。

判断処理
今期に使った場所代支払家賃
まだ使っていない場所代前払費用

前払家賃という勘定科目を必ず使うと思ってしまう

問題文では「前払家賃」と説明されることがありますが、答案の勘定科目は「前払費用」になる場合があります。問題で指定された勘定科目欄や選択肢を確認します。

ミーヤ
ミーヤ:「言葉は前払家賃なのに、書く科目は前払費用のことがあるんだね。」
ペンリー
ペンリー:「前払家賃は内容の名前、前払費用は会計上の入れ物、と考えるとよいです。」

支払地代と混同してしまう

家賃は建物付きの場所、地代は土地だけを借りる場合に使います。支払家賃と前払家賃の違いは期間の違い、支払家賃と支払地代の違いは借りている対象の違いです。

迷い見るポイント
支払家賃か前払家賃か期間が当期か翌期か
支払家賃か支払地代か建物付きか土地だけか

土地だけを借りる場合は、支払地代の記事で確認できます。

仕訳クイズ


ミーヤ
ミーヤ:「期間を見るなら、クイズでも解けそう!」
ペンリー
ペンリー:「では、支払った日ではなく、対象期間を先に見ましょう。」

Q1. こぐま商会は、当月分の店舗家賃 75,000円を現金で支払った。

借方金額貸方金額
支払家賃75,000現金75,000

当月分なので、今期の費用として支払家賃にします。

Q2. こぐま商会は、翌月分の店舗家賃 75,000円を普通預金から前払いした。

借方金額貸方金額
前払費用75,000普通預金75,000

翌月分で、まだ使っていないため前払費用です。

Q3. 決算にあたり、支払家賃として処理済みの150,000円のうち、翌期分50,000円を前払費用に振り替える。

借方金額貸方金額
前払費用50,000支払家賃50,000

翌期分を当期の費用から外すため、支払家賃を貸方に置いて減らします。

まとめ


支払家賃と前払家賃は、どちらも家賃に関係しますが、見ている期間が違います。

こぐまさん
こぐまさん:「今日のポイントは、払った日より期間を見ることだね。」
ミーヤ
ミーヤ:「当期分なら支払家賃、未来の分なら前払費用!」
  • 支払家賃は、当期に対応する家賃を記録する費用
  • 前払家賃は、まだ使っていない将来分の家賃で、仕訳では前払費用を使うことが多い
  • 決算では、翌期分を支払家賃から外して前払費用へ振り替える
  • 支払家賃と支払地代の違いは対象、支払家賃と前払家賃の違いは期間で判断する
こぐまさん
こぐまさん

こぐま商会のまじめでやさしい店主。経理はまだ勉強中。

本記事の内容は独自に調査した情報に基づいて作成していますが、情報が古い場合や誤りがある場合もあります。最新情報は各公式サイトをご確認ください。

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