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こぐまさん
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【簿記3級】前払金・仮払金・立替金の違いをわかりやすく解説|仕訳例つき

比較:前払金・仮払金・立替金

2026年5月11日 に公開

【貸借対照表】
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【こぐま商会の前払いメモ】


こぐま商会のレジ横に、3枚のメモが並んでいました。ひとつは仕入先への前金、ひとつはリスノさんへの出張前渡し、もうひとつはミーヤの会場代の立て替えです。

前払金・仮払金・立替金は、どれも「先にお金を出した」場面で出てくる資産です。ただし見分け方は違います。商品やサービスをあとで受け取るなら前払金、使い道や金額がまだ確定していないなら仮払金、他人が本来払うべきものを一時的に払ったなら立替金です。

ミーヤ
ミーヤ:「ぜんぶ先に払ってるのに、名前が3つもあるの?」
こぐまさん
こぐまさん:「ここは、誰のために払ったのかと、内容が決まっているかを分けて見たいね。」
ペンリー
ペンリー:「判断軸は3つ。受け取る予定、内容の未確定、他人のための支払いだ。」

この記事では、簿記3級で迷いやすい前払金・仮払金・立替金の違いを、こぐま商会の取引で整理します。

【こぐまTips:3秒で見分ける】


前払金・仮払金・立替金で迷ったら、最初に「何を待っているお金か」を見ます。

  • 商品やサービスをあとで受け取るのを待っている → 前払金
  • 領収書や精算で、使い道が確定するのを待っている → 仮払金
  • 相手から返してもらうのを待っている → 立替金
こぐまさん
こぐまさん:「待っているものが違う、と考えると整理しやすいね。」
ペンリー
ペンリー:「そう。名前より先に、お金を出した理由を見る。」

【こぐまTips:まずは違いをひと目で整理】


ミーヤ
ミーヤ:「名前が似ていて分かりにくいから、表で見たい!」
ペンリー
ペンリー:「判断する順番を比べると整理しやすい。」
観点前払金仮払金立替金
何のお金か商品やサービスを受け取る前に払ったお金あとで精算するために一時的に渡したお金他人が払うべきものを代わりに払ったお金
内容は確定しているか確定しているまだ未確定確定している
誰のための支払いか自社のため自社の用事だが詳細はあとで確定他人や取引先のため
あとの処理商品到着やサービス提供時に仕入などへ振り替える領収書などで実際の費用へ振り替える相手から返してもらう
代表仕訳前払金 / 現金仮払金 / 現金立替金 / 現金

3つとも資産に分類されます。理由は、現金は出ていっていても、あとで商品を受け取る権利、精算される権利、返してもらう権利が残っているからです。

関連する基本論点は、前払金とは仮払金とは立替金とはでも確認できます。

前払金は「あとで受け取るもの」が決まっている


前払金は、商品やサービスを受け取る前に、代金の一部または全部を先に払ったときに使います。ポイントは、支払った目的と相手がすでに決まっていることです。

例1: 商品の前金を支払った

こぐま商会は、販売用の焼き菓子を仕入れるため、商品が届く前に前金 18,000円を普通預金から振り込みました。

こぐまさん
こぐまさん:「商品はまだ届いていないから、仕入にはしないんだね。」
ペンリー
ペンリー:「そう。まだ受け取っていないので、前払金として資産に置く。」
借方金額貸方金額
前払金18,000普通預金18,000

この時点では商品を受け取っていないため、仕入ではなく前払金です。

商品が届いたら、前払金を仕入に振り替えます。

借方金額貸方金額
仕入18,000前払金18,000

仮払金は「あとで内容が決まる」


仮払金は、出張や買い物の前に、従業員などへ概算でお金を渡したときに使います。支払った時点では、何にいくら使うかがまだ確定していないのが特徴です。

例2: 出張前に概算額を渡した

リスノさんが仕入先を訪問するため、こぐま商会は出張前に現金 12,000円を渡しました。

ミーヤ
ミーヤ:「交通費か、宿泊費か、おみやげ代か、まだ分からないってこと?」
こぐまさん
こぐまさん:「おみやげ代は経費にしないとして、内容がまだ決まっていないのは同じだね。」
借方金額貸方金額
仮払金12,000現金12,000

後日、旅費交通費 9,500円に使い、残額 2,500円を現金で返してもらった場合は、仮払金を実際の内容に振り替えます。

借方金額貸方金額
旅費交通費9,500仮払金12,000
現金2,500

仮払金は、ずっと残す勘定ではありません。精算で内容が分かったら、実際の費用や資産に置き換えます。

立替金は「他人のために払ったお金」


立替金は、会社が本来負担するものではなく、他人や取引先が払うべきお金を一時的に払ったときに使います。あとで相手から返してもらうため、資産として記録します。

例3: 会場代を一時的に立て替えた

ミーヤが使うイベント会場代 7,000円を、こぐま商会が現金で一時的に支払いました。会場代はこぐま商会の費用ではなく、ミーヤから後日返してもらう約束です。

ミーヤ
ミーヤ:「これは、こぐま商会のイベントじゃないもんね。」
ペンリー
ペンリー:「だから費用にはしない。返してもらうお金として立替金にする。」
借方金額貸方金額
立替金7,000現金7,000

後日、ミーヤから現金で返してもらったら、立替金を消します。

借方金額貸方金額
現金7,000立替金7,000

立替金の判断では、「自社の費用かどうか」を先に見ます。自社の費用でなければ、費用科目にせず、返してもらう相手を意識します。

前払費用と前払金も混同しやすい


前払金と似た言葉に前払費用があります。どちらも先に払う点は同じですが、前払費用は家賃や保険料のように、一定期間にわたってサービスを受ける費用のうち、まだ当期の費用にしない部分です。

観点前払金前払費用
よく出る場面商品やサービスの代金を先払い家賃、保険料、利息などの期間対応
判断の中心まだ受け取っていない商品やサービスまだ当期に対応していない費用
代表仕訳前払金 / 現金前払費用 / 保険料
こぐまさん
こぐまさん:「前払金は取引の前金、前払費用は期間のズレを直す感じだね。」
ペンリー
ペンリー:「その分け方でいい。」

前払費用を詳しく確認したい場合は、前払費用の記事も見てください。

よくある間違い


前払金・仮払金・立替金は、どれも借方に出る資産なので、問題文を急いで読むと混同しやすいです。特に次の4つは、簿記3級の仕訳問題でつまずきやすいところです。

商品の前金をすぐ仕入にしてしまう

商品をまだ受け取っていないなら、仕入ではなく前払金です。仕入にするのは、商品を受け取ってからです。

間違いなぜ違うか
仕入 / 現金商品をまだ受け取っていないため、費用にするのが早い
前払金 / 現金受け取る権利として資産にする

出張前渡しを前払金にしてしまう

出張前に従業員へ概算額を渡す場合、何にいくら使うかがまだ確定していません。この場合は前払金ではなく仮払金です。

ミーヤ
ミーヤ:「前もって払ったから前払金、とは限らないんだね。」
ペンリー
ペンリー:「前払金は、受け取るものが決まっているときだ。」

他人の支払いを自社の費用にしてしまう

取引先や知人が負担すべきお金を一時的に払っただけなら、自社の費用ではありません。あとで返してもらう立替金として処理します。

場面使う科目
自社のイベント会場代を払った支払手数料、雑費など内容に合う費用
他人のイベント会場代を一時的に払った立替金

前払金と前払費用を名前だけで決めてしまう

前払金は「取引の前金」、前払費用は「期間のズレを直す科目」です。名前は似ていますが、見ているポイントが違います。

仕訳クイズ


ミーヤ
ミーヤ:「3つの見分け方、そろそろ試してみたい!」
ペンリー
ペンリー:「では、名前を先に決めずに、支払いの中身から考えよう。」

Q1. こぐま商会は、来月納品される販売用商品の前金として、仕入先に現金 20,000円を支払った。

借方金額貸方金額
前払金20,000現金20,000

商品をまだ受け取っていないため、仕入ではなく前払金です。

Q2. こぐま商会は、出張前のリスノさんに、使途未確定の現金 15,000円を渡した。

借方金額貸方金額
仮払金15,000現金15,000

何にいくら使うかがまだ分からないため、仮払金です。

Q3. 取引先が負担すべき配送料 4,000円を、こぐま商会が一時的に現金で支払った。後日、取引先から同額を受け取る予定である。

借方金額貸方金額
立替金4,000現金4,000

自社の費用ではなく、取引先から返してもらうお金なので立替金です。

【エピローグ】


3枚のメモは、前払金・仮払金・立替金の箱に分けられました。こぐまさんは、帳簿の横に小さく「誰のため、内容確定、あとで何が起きる」と書き添えました。

こぐまさん
こぐまさん:「先に払った、だけで決めないことが大事なんだね。」
ミーヤ
ミーヤ:「商品を待ってる、精算を待ってる、返金を待ってる。待ってるものが違うんだ!」
ペンリー
ペンリー:「その整理なら、問題文の読み違いも減る。」

関連する勘定科目をまとめて確認したい場合は、勘定科目一覧から資産の科目を横断して見られます。

まとめ


こぐまさん
こぐまさん:「今日のポイントは、支払いの先に何が残っているかを見ることだね。」
  • 前払金は、商品やサービスをあとで受け取るために先に払ったお金
  • 仮払金は、使い道や金額がまだ確定していない一時的な前渡し金
  • 立替金は、他人が払うべきものを代わりに払い、あとで返してもらうお金
  • 迷ったら「内容は決まっているか」「誰のための支払いか」「あとで何が起きるか」を確認する
こぐまさん
こぐまさん

こぐま商会のまじめでやさしい店主。経理はまだ勉強中。

本記事の内容は独自に調査した情報に基づいて作成していますが、情報が古い場合や誤りがある場合もあります。最新情報は各公式サイトをご確認ください。