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こぐまさん
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【簿記3級】しーくりくりしーとは?繰越商品と仕入で売上原価を計算する理由

決算整理:売上原価

2026年5月11日 に公開

【損益計算書】
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【こぐま商会の棚卸ノート】


決算日、こぐま商会では商品棚の数を確認していました。ペンリーが帳簿を開くと、こぐまさんは「仕入」と「繰越商品」の仕訳を見て首をかしげました。

「しーくりくりしー」とは、売上原価を計算するための決算整理仕訳を覚える語呂です。期首商品を仕入へ入れる「仕入 / 繰越商品」と、期末商品を繰越商品へ戻す「繰越商品 / 仕入」を表します。目的は、仕入勘定に当期に売れた商品の原価だけを残すことです。

こぐまさん
こぐまさん:「期首の商品を仕入に入れるのは、どうしてなんだろう?」
ミーヤ
ミーヤ:「もう前の期からあった商品なのに、今期の仕入みたいにするの?」
ペンリー
ペンリー:「今期に売れた可能性がある商品だから、売上原価の計算に含める。」

この記事では、繰越商品と仕入を使って売上原価を計算する理由を整理します。

【こぐまTips:3秒で見る売上原価】


売上原価は、当期に売れた商品の原価です。

売上原価 = 期首商品 + 当期仕入高 - 期末商品
  • 期首商品: 前期から持っていた商品
  • 当期仕入高: 今期に仕入れた商品
  • 期末商品: 今期末にまだ残っている商品
ペンリー
ペンリー:「持っていたものと買ったものを足し、残ったものを引く。売れた分だけが売上原価だ。」
こぐまさん
こぐまさん:「売れた分だけ費用にするための計算なんだね。」

しーくりくりしーの意味


「しーくりくりしー」は、次の2つの仕訳を覚えるための語呂です。

語呂仕訳意味
しーくり仕入 / 繰越商品期首商品を仕入へ入れる
くりしー繰越商品 / 仕入期末商品を仕入から外す

三分法では、期中に商品を買ったときは仕入で処理します。しかし、期首にすでに持っていた商品は、期中の仕入には入っていません。だから決算で仕入に加えます。

一方、期末に残っている商品はまだ売れていません。売れていない商品は費用ではなく資産なので、仕入から外して繰越商品へ戻します。

こぐま商会ではどう計算する?


こぐま商会の決算で、次の情報がありました。

項目金額
期首商品36,000
当期仕入高280,000
期末商品52,000

売上原価は次のように計算します。

36,000 + 280,000 - 52,000 = 264,000

つまり、当期に売れた商品の原価は 264,000円です。

決算整理仕訳

借方金額貸方金額
仕入36,000繰越商品36,000
繰越商品52,000仕入52,000
ミーヤ
ミーヤ:「期首を足して、期末を引く。その動きを仕訳でやってるんだ!」
ペンリー
ペンリー:「そう。仕入勘定を使って売上原価を出している。」

期首商品を仕入に入れる理由


期首商品は、前期から残っていた商品です。今期に売れたかもしれないので、売上原価の候補に入れます。

たとえば、期首に商品があるのに、当期仕入だけで売上原価を計算すると、前期から持っていた商品が売れた分を費用にできません。だから、期首商品を仕入に振り替えて、当期に販売可能だった商品全体を仕入勘定へ集めます。

関連する勘定科目の基本は、繰越商品とはでも確認できます。

期末商品を仕入から外す理由


期末商品は、決算日時点でまだ売れていない商品です。売れていない商品は、当期の費用ではなく、翌期に繰り越す資産です。

そのため、期末商品は仕入から外し、繰越商品として貸借対照表側へ残します。

こぐまさん
こぐまさん:「仕入に入れっぱなしだと、売れていない商品まで費用になってしまうんだね。」
ペンリー
ペンリー:「そう。利益が小さく見えてしまう。」

よくある間違い


期首商品と期末商品を逆にしてしまう

期首商品は仕入に入れます。期末商品は仕入から外します。

項目処理
期首商品仕入 / 繰越商品
期末商品繰越商品 / 仕入

期末商品を費用だと思ってしまう

期末商品は、まだ売れていない商品です。売れていないので費用ではなく資産です。

仕入勘定の残高をそのまま売上原価だと思ってしまう

決算整理前の仕入勘定には、期首商品や期末商品の調整が入っていません。売上原価を見るには、期首商品と期末商品の調整が必要です。

仕訳クイズ


ミーヤ
ミーヤ:「しーくりくりしー、声に出すと覚えやすいね。」
ペンリー
ペンリー:「声に出したあとは、意味も確認しよう。」

Q. こぐま商会の期首商品は 24,000円、当期仕入高は 190,000円、期末商品は 31,000円でした。売上原価はいくらですか。また、決算整理仕訳を答えなさい。

売上原価:

24,000 + 190,000 - 31,000 = 183,000

決算整理仕訳:

借方金額貸方金額
仕入24,000繰越商品24,000
繰越商品31,000仕入31,000

【エピローグ】


棚卸ノートには、期首商品と期末商品が分けて書かれました。こぐまさんは、仕入勘定の横に「売れた分だけ費用」とメモします。

こぐまさん
こぐまさん:「しーくりくりしーは、ただの暗記じゃなくて、売れた分だけ費用にするための手順なんだね。」
ミーヤ
ミーヤ:「期首を入れて、期末を外す。流れが分かってきた!」
ペンリー
ペンリー:「語呂だけでなく意味も押さえると、間違えにくい。」

売上原価そのものの考え方は、売上原価の記事でも復習できます。決算整理全体を確認したい場合は、決算整理仕訳まとめも参考になります。

まとめ


こぐまさん
こぐまさん:「今日のポイントは、売上原価を“売れた商品の原価”として見ることだね。」
  • しーくりくりしーは、売上原価を計算するための決算整理仕訳
  • 期首商品は、当期に売れた可能性があるので仕入に入れる
  • 期末商品は、まだ売れていないので仕入から外して繰越商品にする
  • 売上原価は「期首商品 + 当期仕入高 - 期末商品」で計算する
こぐまさん
こぐまさん

こぐま商会のまじめでやさしい店主。経理はまだ勉強中。

本記事の内容は独自に調査した情報に基づいて作成していますが、情報が古い場合や誤りがある場合もあります。最新情報は各公式サイトをご確認ください。