
こぐま商会の見直しノート
簿記3級の模試で間違えやすい計算は、たいてい「何を先に決めるか」があります。売上原価なら期首・仕入・期末、減価償却なら取得原価・耐用年数・月数、経過勘定なら当期分と翌期分を先に分けます。
こぐまさん:「解答を見ると分かるのに、試験中はどこから計算するか迷うんだ。」 ペンリー:「まず計算の型を覚えよう。式を丸暗記するより、順番を固定した方が強い。」 ミーヤ:「あ、計算にも“道順”があるんだね!」
この記事は、模擬試験や問題道場の解答から戻って確認するための短い復習ハブです。詳しい仕訳や個別論点は、各記事へのリンクで確認できます。
売上原価は「期首商品 + 仕入 - 期末商品」で見る
売上原価は、当期に売れた商品の原価です。簿記3級では、期首商品、当期仕入高、期末商品の3つを使って計算します。
| 確認する数字 | 意味 |
|---|---|
| 期首商品 | 前期から持ち越した商品 |
| 当期仕入高 | 当期に仕入れた商品 |
| 期末商品 | まだ売れていない商品 |
計算式は次の通りです。
売上原価 = 期首商品 + 当期仕入高 - 期末商品
ペンリー:「期末商品は“まだ売れていない分”だから、売上原価から外す。」 こぐまさん:「売れた分だけ費用にする、と考えると自然だね。」
詳しくは売上原価の記事で確認できます。仕入そのものの判断に迷う場合は仕入の記事も見てください。
減価償却は「1年分」を出してから月割りする
減価償却は、固定資産を使った分だけ費用にする処理です。定額法では、まず1年分の減価償却費を出し、期中取得なら使った月数だけ月割りします。
1年分の減価償却費 = 取得原価 ÷ 耐用年数
当期分 = 1年分の減価償却費 × 使用月数 ÷ 12か月
| 例 | 計算 |
|---|---|
| 備品165,000円、耐用年数8年、6か月使用 | 165,000 ÷ 8年 × 6か月 ÷ 12か月 |
ミーヤ:「いきなり月割りしようとして、式がぐちゃっとなるやつ!」 ペンリー:「まず1年分。そのあと当期分。この順番でいい。」
考え方は減価償却まとめで、勘定科目は減価償却費や備品減価償却累計額の記事で確認できます。
貸倒引当金は「必要額」と「すでにある額」の差額を見る
貸倒引当金は、売掛金などが回収できなくなるリスクに備える見積額です。差額補充法では、必要額を出してから、整理前残高との差額だけを追加または戻し入れます。
必要額 = 対象債権の残高 × 設定率
追加額 = 必要額 - 整理前の貸倒引当金残高
必要額の方が大きければ貸倒引当金繰入、整理前残高の方が大きければ貸倒引当金戻入を使います。
こぐまさん:「必要額をそのまま仕訳するわけじゃないんだね。」 ペンリー:「差額補充法なら、“足りない分だけ”が仕訳になる。」
詳しくは貸倒引当金の記事を確認してください。
経過勘定は「当期分」と「翌期分」を分ける
前払費用や未払費用などの経過勘定は、期間のずれを直すために使います。計算では、何か月分が当期に対応するか、何か月分が翌期に回るかを先に分けます。
| 論点 | 見方 |
|---|---|
| 前払費用 | 先に払った費用のうち、翌期分を資産へ移す |
| 未払費用 | 当期に発生したが、まだ払っていない分を負債へ計上する |
| 未収収益 | 当期に発生したが、まだ受け取っていない分を資産へ計上する |
| 前受収益 | 先にもらった収益のうち、翌期分を負債へ移す |
ミーヤ:「“払ったかどうか”より、“いつの分か”を見るんだね。」 こぐまさん:「当期分だけ損益に入れる、ということか。」
迷いやすい場合は、前払費用の記事、未払金と未払費用の違い、前払費用と前受収益の違いを確認してください。
消費税と法人税等は「差額」または「税率」を落ち着いて見る
消費税の精算は、仮受消費税と仮払消費税の差額を見ます。
未払消費税 = 仮受消費税 - 仮払消費税
法人税等は、問題で指定された税引前当期純利益に税率をかけます。
法人税等 = 税引前当期純利益 × 税率
中間納付がある場合は、仮払法人税等を差し引き、残りを未払法人税等にします。
ペンリー:「消費税は仮受と仮払の差額。法人税等は利益に税率。この2つは入口が違う。」 こぐまさん:「同じ税金でも、計算の出発点を分けて覚えるよ。」
詳しくは消費税の精算、法人税等、未払法人税等の記事で確認できます。
まとめ
こぐまさん:「模試の解答を見るときは、正解だけじゃなくて計算の入口を見るんだね。」 ペンリー:「その通り。入口が見えれば、次の問題でも再現できる。」
- 売上原価は、期首商品 + 仕入 - 期末商品で計算する
- 減価償却は、1年分を出してから使用月数で月割りする
- 貸倒引当金は、必要額と整理前残高の差額を見る
- 経過勘定は、当期分と翌期分を先に分ける
- 消費税は仮受と仮払の差額、法人税等は利益に税率をかける

こぐま商会のまじめでやさしい店主。経理はまだ勉強中。

